最短距離で学ぶ!私のスピードキャッチアップ術

A・H
2025.02.28

こんにちは、はじめまして。
アディッシュのカスタマーサクセス担当のA・Hです。
本記事ではありがたいことに社内外を問わず製品・サービスの理解力を褒めていただくことが多い私のスピードキャッチアップ術を、特別にひっそりと公開します。
はじめからアウトプットを意識しよう
何かを深く理解しようとするとき、最も大切なことは「わかった”つもり”にならない」ことです。
わかった”つもり”を予防するための方法を、私が経験した事例を交えてステップとしてご紹介します。
常に「教える」つもりでインプットする
何事においても、受動的に学ぶ姿勢では、どうしてもキャッチアップの効率が落ちてしまいます。なぜなら、自分自身で「何がわかったのか/わからないのか」が曖昧なまま、学習を進めてしまうことになるからです。
受動的な学びを回避するために、「自分が講師だったら?」と考えることで、能動的な姿勢が自然と身につきます。
事例:サービスに関する疑問をぶつけた結果、任される領域が拡大
サービスを販売するにあたり、クライアントへ質問させていただく機会をいただいた際、事前に「誰かに教えるとしたらこの部分を詳しく理解したい」と思う箇所をいくつか質問しました。結果として打ち合わせ時間(1.5時間)では全く時間が足りず、「すぐに次回の勉強会を企画する」「ここまで理解してもらえているなら○○の領域の話もしたい」「良い意味で期待を裏切られた」と嬉しいフィードバックをいただきました。
実際に誰かにアウトプット(発表)してみる
「教える」目線でインプットが進められたなら、インプットが全て完了していなくても途中にアウトプット(発表)の場を設けましょう。参考として、理解したい内容をブロックに分けて、1ブロックが6割くらいの出来栄えになればもうアウトプットの頃合いです。
アウトプットの際、説明できなかったことを恥ずかしいと思う必要はありません。むしろ完璧に説明できたなら、インプット過剰か、非常に頭の良い方でしょう。
製品/サービスの内容が複雑で難易度の高いものであればあるほど、アウトプット回数を重ねて不明点をなくしていくことが重要になります。
説明できなかったことを明確にしたうえで、不足箇所をピンポイントで学び直すことこそ、最速でキャッチアップするためのコツなのです。
ちなみに、アウトプット(発表)というと大げさなイメージを持たれるかもしれませんが、大勢の前で発表するというよりも、個人相手に壁打ちしてみるイメージで、気軽に取り組みましょう。
本ステップで得た強固でしなやかな知識が、次のステップで大変役に立ちます。
事例:ひとりでやるよりずっといい
プロダクトのマニュアルを整備する際、300ページ越えのマニュアルを目にした時は頭がクラクラしました。
真面目なAさん(仮)は一人で300ページを丸暗記しましたが、私はクライアントや先輩に頼み込み、マニュアルを5ブロックに分けて各ブロック毎に疑問点をぶつける会とわかったことを説明する時間をもらいました。
どちらもかかった時間は2週間ほどでしたが、カスタマーサポートのお問合せに対して、すぐに対応できたのは私の方でした。
さらに、クライアントに協力を仰いだことで、自分自身の理解度を知ってもらうきっかけとなり、当時マニュアル化のみだったプロジェクトは代理店販売業まで発展し、ついに専用の事業部が立ち上がりました。
アウトプットを肉付けしていく
ひとつ前のステップで、「わかった”つもり”」は無くなっているはずなので、ここからいよいよアウトプット本番です。
ここで作成するアウトプットとは、プレゼン資料やマニュアルとして活用できるレベルのものを指します。
このステップで大切なことは、初心を忘れない(=つまずいたポイントを控えておく、資料に失敗と対策を盛り込む)ことです。
貴方がつまずいたポイントは、他の方もつまずく可能性があります。そしてその気づきは時間の経過と共にすぐに忘れ去ってしまうものです。
カスタマーサクセスの視点では初回のフレッシュな経験は日々の繰り返し業務の中でだんだん薄れていきますが、ユーザー(お客様)にとって初めて製品/サービスに触れるケースも多いはずですから、「このくらいわかるだろう」といった意識のズレにはご注意ください。
貴方が体験した大切な「わからなかった」経験をフル活用して、誰もつまずくことがない資料やプレゼンを作り上げましょう。
事例:「わからなかった」経験の共有が満足度を上げるポイントに
とあるアプリのマーケティングツールを導入する際、初期オンボーディングに携わらせていただきました。
私は当時マーケ業界の経験が無かったので、傍らで勉強しながらサポートさせていただいたのですが、その際につまずいたポイントをご紹介したところ、ユーザー(お客様)より「具体的にどんなことに気を付ければいいのか理解できた」「私達のことを理解してくれていると感じた」といったお言葉をいただき、初期オンボーディングの満足度調査ではすべての項目で満点をいただくことができました。
物事を多面的に考える
ここまで、効率的なキャッチアップの手順をステップに分けてご紹介しましたが、さらに学びのスピードを加速させるために気を付けていることがあります。
それは「物事を多面的に捉えること」です。
具体的な3つの目線について解説します。
自チーム目線から検討する
「自チーム目線で考える」とは、これまでお話してきた通り、クライアントや自社内で自分が講師となり、「教える」目線に立った際の見方です。
ここで得た学びは製品/サービスの細かい仕様や概要をつかむために役立つだけでなく、新たな領域の扉を開いたり、業務拡大のきっかけとなる可能性も充分にあります。
細かな仕様や概要が整理できたら、ぜひマニュアルを整備して、ナレッジを広く共有しましょう。相手に喜ばれるだけでなく、自分自身の学びもより深いものへ進化します。
クライアント目線から検討する
クライアント目線から物事を見てみると、クライアントが考える製品/サービスの魅力や売りたいポイントが明確に見えてきます。
クライアントと目線を合わせることで、ユーザー(お客様)に適切な提案ができる、クライアントからの信頼獲得につながるといったメリットもあります。
もし貴方がクライアントが思い浮かばなかった製品/サービスの魅力に気づいたならば、提案(サクセス)のチャンスです。信頼関係が築けている貴方からの提案は、クライアントに対しても、ユーザー(お客様)に対してもきっと響くことでしょう。
カスタマー目線から検討する
最後に、カスタマーサクセスとして必ず持っていてほしい目線が「カスタマー」からの目線です。
クライアントだけでなく、ユーザー(お客様)と関わる機会が多いカスタマーサクセス職では、この目線に立ってお話できることで、ユーザー(お客様)との信頼関係を構築したり、心の距離をグッと縮めることができます。
特にキャッチアップする中でつまずいたポイントや失敗したことは、積極的に話してみましょう。失敗談とともに、乗り越えた方法や解決策も添えることも忘れずに。
そうすることで、相手は貴方に親しみやすさを感じ、心を開いて接してくださるかもしれません。逆にユーザー(お客様)も人間ですから、心を開いた相手でないとそもそも相談が来ないなんてこともあり得るでしょう。
まとめ:速さ×深さ=信頼!学びを成果に変えるスピードキャッチアップの極意
本記事では、能動的なキャッチアップと多面的な視点から、効率を最大限に高めて学ぶ方法についてご紹介しました。
キャッチアップの質とスピードを上げることは、そのまま相手からの信頼獲得に直結します。
ただ知識を得るだけでなく、素早く実践し、いかに相手にとって価値のある形で提供できるかが、プロフェッショナルとしての信頼を築く鍵となるでしょう。
限られた時間内で本質を見極め、最短ルートで情報を吸収し、深く理解すること。
これらの積み重ねが、クライアントの期待を超える結果(サクセス)へとつながります。
カスタマーサクセスの一員として、一件でも多くのサクセスを増やすきっかけとなれば幸いです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

この記事を書いたライター
A・H
前職ではRPA事業の立ち上げに従事。アディッシュに入社後、3社で常駐業務を経験し、カスタマーサポート、オンボーディング支援、PM業務を担当。キャッチアップ力の高さを活かし、クライアントの成功(サクセス)を見極め、成果にコミットすることを大切にしている。