飲食業界におけるカスタマーサクセスについて考えてみた

出窪真由子
2025.05.16

こんにちは、アディッシュ株式会社で企業のカスタマーサクセス支援の常駐業務に従事している出窪です。
前職では、飲食業界において店舗責任者として現場のマネジメントを担う一方で、農業イベントの企画・運営にも携わってきました。店舗では、売上やオペレーションの管理に加え、顧客満足度の向上やリピーター獲得に向けた施策に取り組み、農業イベントでは、飲食と体験を掛け合わせた新たな価値の提供を模索してきました。
こうした経験を通じて実感したのは、単に美味しい料理や丁寧な接客を提供するだけではなく「また来たい」と思ってもらう仕組みづくりの重要性です。
今回は、飲食業界におけるカスタマーサクセスの考え方や具体的な施策について深掘りし、実際の店舗運営に活かせるヒントをお届けします。飲食業界に限らず、さまざまな分野でも応用できる考え方として参考にしていただければ幸いです。
はじめに
カスタマーサクセスの本質とは、顧客が自社の商品やサービスを通じて目的を達成し、継続的な価値を得られるよう支援することです。
飲食業界においては、顧客が店舗を利用する目的や、満足や不満を感じるポイントを理解し、それに基づいて適切な対応を行うことが重要です。特に、顧客が継続的に利用したいと感じる体験を提供するために必要な施策を理解し実行することが不可欠です。このプロセスが、最終的には店舗の成長や業績向上に大きく寄与します。
では、具体的に飲食業界においてカスタマーサクセスを実現するためには、どのようなアプローチが必要なのでしょうか。本記事では、ファストフード・ファミリーレストラン・高級レストランの3つの業態別に、それぞれのカスタマーサクセスの実践方法を詳しく解説します。
ファストフード業態のカスタマーサクセス
特徴
ファストフード業態では、スピードや利便性、価格のほか、入店のしやすさ、快適さ(他の利用客と干渉しない居心地の良さ)が重要視されます。
モバイルオーダーやセルフレジの導入により、注文から提供・会計までの流れをスムーズにし、お得なセットメニューやクーポン配信を活用してリピートを促進します。
また、アプリを活用したリワードプログラムや月額制などのサブスクリプションサービス(以下サブスク)を導入することで継続利用を促す施策も有効です。
KPI(重要指標)
ファストフード業態では、オペレーション効率 × 顧客満足度 × 収益性のバランスを最適化するための指標が重要です。
- 提供スピード
顧客が待たされる時間を最小限に抑えるために重要な指標です。提供が遅くなると、顧客の満足度が低下し、リピーターを減らす原因となります。迅速な提供を実現することで、顧客のストレスを軽減するだけでなく、回転率の向上に繋がり、売上の増加を狙えます。 - 店舗回転率
限られた座席でより多くの顧客を受け入れるために欠かせない指標です。回転率が高ければ、同じ時間内でより多くの顧客に対応できるため、売上が最大化します。特に混雑する時間帯では、回転率の向上が売上に直結します。 - モバイルオーダー利用率
効率的なオペレーションを促進し、顧客の注文体験を向上させます。モバイルオーダーを導入することで、事前注文や事前決済が可能となり、注文処理が迅速化されるとともに、顧客ごとにパーソナライズされたサービス提供も実現できます。これにより、顧客満足度の向上や客単価の増加を期待できます。 - サブスク利用率
定額制のサービスが安定した収益を生み出し、リピーターの獲得に貢献します。サブスク利用の顧客は来店頻度が高くなるため、追加購入の機会が増え、LTV(顧客生涯価値)の向上にも繋がります。また、ブランドへのロイヤルティも高いため、長期的な収益を支える重要な要素です。
顧客の期待値
ファストフード業態では、主に提供スピードとコストパフォーマンスが顧客の期待の中心といえます。手軽に短時間で低価格な食事を楽しめることが大きな魅力であり、質よりも量やお得感が重視されます。
しかし最近では、自宅でも職場でもない第3の場所を意味するサードプレイスとしての需要も高まっています。素早く食事を済ますことだけを目的とせず、手軽にリラックスできる憩いの空間としての利用価値も顧客が期待する要素のひとつです。
カスタマーサクセスの実施方法
オペレーション効率化と提供スピード向上
- モバイルオーダー機能強化
顧客が来店前にスマートフォンで注文を完了し、入店後スムーズに受け取れる仕組みを導入します。また、顧客の注文履歴や好みに基づいておすすめメニューを表示したり、ポイントプログラムやリワードを組み合わせることで、顧客の利用促進を図ります。ただし、モバイルオーダーを負担に感じる顧客も一定数存在するため、画面をシンプルに設計し、ファーストオーダーがスムーズに行えるよう操作性を工夫することも必要です。 - セルフレジ導入
タッチスクリーン式のセルフレジを設置し、顧客が注文から支払いまでを自分で完結できる仕組みを導入します。モバイルオーダー機能と同様に、直感的に操作しやすい環境を整えるほか、現金だけでなくモバイル決済やQRコード決済など、多様な決済手段の導入も必要です。また、システム障害や顧客の操作ミスが発生した際に、スタッフがすぐに対応できる体制を整えておくことも大切です。
快適な空間づくりとサードプレイスとしての提供
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- 快適な座席配置
1人席・グループ席・ソファ席など多様な座席タイプを用意し、利用シーンに応じた空間を提供します。席の間隔を適度に確保し、パーテーションや観葉植物で視線をさえぎる工夫をすることで、快適性を向上させます。電源付きのカウンター席やWi-Fiを整備し、作業やひとり時間に適した環境を整えます。 - 店内の雰囲気づくり
店内を開放感のあるデザインにすることで、新規顧客の入店のしやすさや居心地の良さを狙います。一方で、空席が目立つお店は心理的に入りづらさを感じさせてしまうため、外から見たときにある程度の“にぎわい”が感じられるような席配置や照明設計も工夫しましょう。また、テーブルや椅子は汚れに強く、掃除しやすい素材を選び、清潔感を保つこともポイントです。ファストフード業態は回転率が高く顧客の出入りも多いため、人の流れを妨げない動線に配慮したレイアウトも考えましょう。
- 快適な座席配置
リピート促進とサブスクの活用
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- アプリ内クーポン配信
利用頻度や購入履歴に応じてクーポンを配信します。クーポンに利用期限を設けることで、閑散時間帯の集客にも活用できます。ただし、クーポンの乱発は利益を圧迫し、通常価格での購入意欲を下げる可能性があるため、適切な頻度と割引率の設定が重要です。また、不正利用を防ぐために、アカウント管理を徹底するなど仕組みを整えることも必要です。 - サブスクの提供
顧客が定期的に利用したくなる特典を設定し、固定客の獲得を狙います。飲食業界では、天候や季節、曜日によって売上の変動があるため、サブスク導入は計画的な経営に貢献できます。異なるニーズに対応できるよう複数のサービスプランを用意し、利用頻度と収益のバランスを考慮した価格設定を行うことが重要です。また、解約を防ぐために会員限定の特典を提供し、継続するメリットを感じさせる工夫も必要です。導入後の運用をスムーズに進めるため、手順やトラブル時の対応フローを明確にし、スタッフへの周知徹底や定期的な運用状況の確認と改善も欠かせません。
- アプリ内クーポン配信
ファミリーレストラン業態のカスタマーサクセス
特徴
ファミリーレストランでは、幅広い世代に対応するメニューだけでなく、子供向けサービス、バリアフリー対応など、家族やグループでの快適な食事体験を提供することが求められます。
接客面では、丁寧な対応を維持しつつタブレット導入など一部セルフサービス化を進め、利便性と効率を両立する動きが重要です。
また、会員プログラムの活用や次回来店時に使えるクーポンの提供などリピーター獲得のための施策も欠かせません。さらに、口コミサイトやSNSの評価も集客に影響を与えるため、接客の質や店舗の清潔感を徹底し、顧客満足度の向上を目指すことも重要です。
KPI(重要指標)
ファミリーレストラン業態では、客単価向上 × 滞在時間の最適化 × リピーター獲得のバランスが重要です。
- セットメニューやドリンクの売上比率
客単価向上のため重要な指標です。セットメニューの充実や、ドリンクバーの利用促進により単品注文より総額が高くなり売上の安定化に繋がります。 - テーブル回転率と滞在時間
長時間の滞在は客単価向上につながる可能性がある一方で、回転率を低下させ売上減少の要因となるため、テーブル回転率と滞在時間のバランスを取ることが重要です。ピークタイムにはオペレーションで回転率を高め、アイドルタイムにはドリンクバーやデザート提案などで滞在を促し、売上の最大化を狙います。 - クーポン利用率
クーポンの利用率は、新規顧客の獲得やリピータ定着に直結する指標です。ドリンクバーやデザートの無料提供、一定額以上の割引特典などを設けることで、顧客の滞在時間を延ばし、追加注文を促すことができます。
顧客の期待値
ファミリーレストラン業態では、ファストフード業態同様、利便性・快適性のほか、幅広い世代が楽しめる多様性が重要な要素です。
しかし近年では、幅広い世代に対応した手頃で豊富なメニューが揃っていることはもはや標準となっており、競争の激化により他店との差別化が求められます。
そのため、全体のメニューを充実させるだけでなく、特定の料理ジャンルや看板メニューに特化した一品特化型戦略を取り入れ、顧客の明確な来店動機を生み出す独自性への関心が高まっています。
カスタマーサクセスの実施方法
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多世代対応と快適な空間の提供
- 家族向けの配慮
子供連れの顧客に配慮し、キッズメニューや子供向けの遊具を設置するなど、家族全員が楽しめる空間を提供します。また、広い座席を確保し快適な食事時間をサポートします。 - バリアフリー対応強化
高齢者や身体の不自由な顧客に配慮したバリアフリー設計を導入し、すべての世代に利用しやすい店舗づくりを進めます。
- 家族向けの配慮
リピーター獲得施策の強化
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- 会員プログラムの充実
ポイントカードやアプリを活用し、来店回数に応じた特典や次回来店時に利用できるクーポンを提供します。季節ごとのキャンペーンや会員限定メニューを通じて、再来店を誘発する仕掛けをつくります。ここでは、ファストフード業態のような「すぐ使えるお得感」よりも「滞在価値を高める」ような付加価値型の内容を考えましょう。 - コスパと品質を両立したメニュー提案
ファミリーレストランがファストフードと差別化できる点として、メニューの豊富さと料金設定が挙げられます。しかし、外食ニーズには「外食ならではの料理を求める消費者」と「コストパフォーマンスを重視する消費者」という2つのニーズが存在するため、ファミリーレストランでは、これら両方のニーズに対応したメニューを提供し、消費者の動向に柔軟に対応することも必要です。
- 会員プログラムの充実
一品特化型戦略による差別化
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- 看板メニューの強化
看板メニューは、店舗のアイデンティティを形成し、他店との差別化を図るための強力な武器となります。このメニューが顧客に強い印象を与え、再訪を促進する要因となるため、常に高い品質と安定したクオリティの提供が求められます。看板メニューの品質を安定させるため、顧客からのフィードバックを反映し、メニューのバリエーションや改良を加えることも欠かせません。また、マーケティング面でも、SNSや店舗プロモーションを通じて顧客の認知を高めることが重要です。 - 地域限定・専門店とのコラボメニュー開発
他店のファミリーレストランと差別化を図るための手段です。地元の食材や特産品を活かしたメニュー開発をすることで、地域住民に親しまれる店舗づくりが可能となります。また、専門店とのコラボメニューを企画し、限定メニューを開発することで、他店にはない独自体験を提供でき、話題性と新たな客層の獲得も期待できます。
- 看板メニューの強化
高級レストラン業態のカスタマーサクセス
特徴
高級レストランでは、特別な顧客体験の提供と長期的な関係構築が重要視されます。顧客は食事だけでなく上質なサービスや非日常空間を求めて来店するため、料理のクオリティは勿論、接客の細やかさも大きく影響します。
また、パーソナライズされた対応や、ソムリエによるワインペアリング提案など、顧客一人ひとりに寄り添った特別体験の演出が求められます。
さらに、常連の顧客には、特別メニューや限定イベントを用意し、長期的な関係を意識することも効果的です。手書きのメッセージを添えたり、記念日の利用時には特別な演出を施すなど細やかな気配りを取り入れることで、リピーターの愛着を深め、長期的なファンへと繋げることができます。
KPI(重要指標)
高級レストラン業態では、ブランド価値の維持 × 顧客満足度の最大化 × 接客品質の高さのバランスが重要です。
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客単価
高級レストラン業態では、単価の高さがブランド価値やサービス品質の証明でもあります。単に高額なメニューを提供するのではなく、料理・サービス・空間の一貫した体験価値を通じて納得感のある価格設定を実現することが求められます。 -
顧客満足度
一人ひとりに最適化された体験の提供が満足度に直結します。予約時から退店まですべての体験において、感性に訴える細やかな気配りや演出が問われます。再来店や口コミにつながる記憶に残る体験の提供がポイントです。 -
スタッフ接客評価
高級レストラン業態において、スタッフの接客は料理と同等かそれ以上の評価対象です。過不足なく顧客の期待を先読みする接遇を求められ、言葉遣いや立ち振る舞い、タイミングの的確さが評価されます。 -
メディア・SNSでの露出頻度
ブランド価値の訴求において、SNSやグルメメディアでの発信力・話題性は重要です。露出頻度だけでなく、どのような文脈や印象で語られているかの質もポイントです。ビジュアル映えする料理やストーリー性のあるイベントを設計し、口コミや投稿を促す仕組みづくりが求められます。
顧客の期待値
高級レストラン業態では、卓越した料理クオリティ、パーソナライズされたサービス、洗練された接客、そして非日常な体験が求められます。
価格に見合った高い価値を感じられることを重視しており、独自性やブランドの強さにも高い関心を寄せています。
ただし、高単価なレストランであっても、顧客が自由に注文しても標準客単価に収まるようメニュー全体を構成することは重要です。期待値が高まりやすい分、体験が少しでも下回った場合に「思ったよりも普通だった」と感じられてしまい、顧客満足度が大きく低下する可能性があります。
カスタマーサクセスの実施方法
卓越した顧客体験の提供
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- パーソナライズされた提案
高級レストラン業態では、スタッフの接客記録をデジタル化する仕組みづくりが必要です。ファストフードやファミリーレストランのようなアプリ配信の施策は、価格重視の印象を与え、ブランド価値を損なうリスクがあります。そのため、予約時点から来店目的や過去の来店履歴などをスタッフ全員で把握し、接客の質を継続的に高める体制が不可欠です。具体的には、予約台帳システムやCRMツールを活用し、顧客の嗜好やリクエストをデジタルで蓄積することで、次回来店時には、よりパーソナライズされたサービス提供を実現します。 - 接客トレーニングの強化
スタッフは、顧客の反応やニーズを敏感に感知し、柔軟に対応を変える能力が求められます。接客トレーニングにおいては、言葉遣いやマナー、ボディランゲージや表情からの状況察知は勿論のこと、リアルタイムでの提案力を強化することが重要です。例えば、顧客がメインディッシュを食べ終えた後に、デザートを提案する際、その場の反応を見て提案内容を調整します。また、顧客の性格や雰囲気に合わせたテンションで接客することも重要です。外交的な顧客には、適切なテンションを持って会話を弾ませ、控えめな顧客には落ち着いたトーンで話すなど、実際のケーススタディやロールプレイングを通じて、このタイプの顧客にはこのように対応するという具体的な指針を提供することが有効です。
- パーソナライズされた提案
特別対応と関係構築
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- 個別対応の強化
マニュアル通りではなく、顧客ごとに詳細な対応を意識的に実施します。例えば、過去のリクエストや前回来店時の会話に基づいたサービスを提供することで、顧客に「自分のニーズや希望がしっかり理解されている」と感じてもらうことが重要です。その場限りのサービスにとどまらず、長期的な関係構築を意識した接客を行いましょう。
- 個別対応の強化
- イベント招待
生産地での収穫イベントや新メニューの試食会、シェフとの交流イベントなど、顧客が他の客と一線を画した体験を楽しめるような内容を提供します。顧客に対して特別感を与え、ブランドへの忠誠心を高める効果を狙います。また、常連客には、パーソナルな接触を増やすことで、顧客に「大切にされている」と感じてもらい、より強固な関係を築くことができます。
メニューとブランディング施策
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- メニュー構成の最適化
高価格帯と手頃な価格帯をバランスよく配置することで、顧客が自由に注文しても標準客単価に収まるように設計します。また、クイックに提供できる料理と時間がかかる料理のバランスを取ることで、顧客のペースに合わせたスムーズなサービスを実現します。季節や流行に合わせたメニュー更新も行い、常に新鮮な体験を提供します。 - メディア・SNSでの露出強化
看板メニューや特別メニューをSNSやメディアで効果的に発信し、ブランド認知を高めることが重要です。料理の美しさやユニークさを強調した写真や動画を活用し、視覚的に訴求力のあるコンテンツを発信します。また、高級レストラン業態では、予約なしでは入店困難・予約困難という印象を打ち出すことも効果的です。来店そのものを顧客のステータスと位置づけることで、本当に価値を理解している顧客だけが足を運ぶようになり、客層の安定化・洗練につながります。
- メニュー構成の最適化
まとめ:業態ごとの特性を超えて顧客の「してほしい」に応える経営へ
本記事では、ファストフード・ファミリーレストラン・高級レストランの3つの業態別に、それぞれの特性とカスタマーサクセスの実施方法を整理しました。
業態ごとに異なるアプローチが必要である一方で、すべての業態に共通して求められるのは、「顧客がどのような思いを持ち、どのような体験を望んでいるか」という視点です。業態に応じた戦略を講じるうえでも、この視点を基礎に据える必要があります。
これまでは、多くの企業が品質・機能・価格といった可視化しやすい価値を競争の中心に据えてきました。これは、効率や利益に直結しやすい反面、結果として商品の差別化が難しくなり、コモディティ化を加速させてきた側面もあります。そこで、今求められているのは、その発想の転換です。
「誰が、なぜ、どのように喜ぶのか?」という顧客の感情や文脈に根ざした価値創造へシフトすること。これは、単なる商品・サービスの提供ではなく、顧客に「こう感じてほしい」という企業の思いが伝わることこそ、本質的な価値があるという考え方です。
この発想については、『思いの経営学』でも強調されています。本書では、企業の競争優位は商品やサービスの質だけでなく、顧客の心に届く思いを伝えることにあると説かれています。企業が顧客の感情に訴えかけるような「思いの経営」を実施することが、他社との差別化を生む鍵となるのです。
本記事では、飲食業界におけるカスタマーサクセスの考え方を紹介しましたが、これは業界問わず多くのビジネスにも通じる視点です。カスタマーサクセスは、単なる業務改善や利用促進のための施策にとどまるものではありません。
「顧客にどんな思いをしてもらいたいか?」を正確に捉え、企業と顧客が共に価値を創出していく姿勢が求められます。そして、こうした取り組みが、業態・商品・価格の枠を超えたブランド体験を生み出し、長期的な顧客ロイヤリティを築く基盤となるでしょう。

この記事を書いたライター
出窪真由子
食品メーカーの営業、飲食店での接客業を経てアディッシュに入社。 カスタマーサポートの実対応や業務改善のためのフロー設計やFAQ改善、オンボーディング代行などを通してクライアントのカスタマーサクセス支援に従事。現状の課題把握と改善のための積極的な提案や実行力に定評がある。