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カスタマーサクセス実行戦略とはどのような書籍?具体的に解説

カスタマーサクセス実行戦略は国内初のカスタマーサクセスの実行メソッドを紹介している書籍です。Sansanのカスタマーサクセスチームが培った知見を記した、実践向きの内容になっています。

取り上げられているカスタマーサクセスとは、顧客の購買動機に向き合い、顧客の購買動機を充実させる(=サクセスさせる)ことを目指す組織や業務のことです。今回は、カスタマーサクセス実行戦略がどのような書籍なのか、解説します。

【基礎知識】カスタマーサクセスとは

書籍の内容をご紹介する前に、一般的に言われているカスタマ―サクセスについてご紹介いたします。カスタマーサクセスとは顧客に対して積極的に働きかけ、顧客を成功に導くための業務や組織のことです。具体的には、商品・サービスの導入促進からサービス利用のサポート、目標を達成できているかのモニタリングなどが挙げられます。

これまでも、商品・サービスを購入した顧客に対してアプローチするケースはありましたが、あくまでも受動的な姿勢が一般的でした。しかし、カスタマーサクセスは普段から積極的に顧客へ関わり、課題をヒアリング。時には顧客よりも先回りして課題を解消し、顧客を成功へと導きます。


より詳細は下記記事をご参照ください。

カスタマーサクセスとは何か?カスタマーサポートとの違いや指標について説明 | CS STUDIO 

 

 

カスタマーサクセス実行戦略とは

タイトル カスタマーサクセス実行戦略
出版社 翔泳社
著者 山田ひさのり
発売日 2020年7月15日
2021年11月25日:増補改訂版
価格 2,480円(税込)

カスタマーサクセス実行戦略とは、Sansanの培った知見を凝縮したカスタマーサクセスの教科書です。カスタマーサクセスの概念や注目される理由をはじめ、事例を用いたベストプラクティスの運用方法などを体系的に学べます。本書では、カスタマーサクセスを4つのフェーズに分類して解説しているため、これからカスタマーサクセスチームを立ち上げる方、カスタマーサクセスの更なる飛躍を目指す方にとって多くの学びがあるのではないでしょうか。

 

カスタマーサクセス実行戦略の具体的な内容

カスタマーサクセス実行戦略は、Sansanの山田氏が取得したカスタマーサクセスに関する知識をまとめたものです。本書で解説される内容は、以下のとおりです。

 

  • サブスクリプションモデルの台頭とカスタマーサクセスが担う役割
  • カスタマーサクセスのベストプラクティス
  • カスタマーサクセスの最重要課題「オンボーディング」
  • カスタマーサクセスをスケールするためのテクノロジー
  • カスタマーサクセスを実現する組織と人材
  • カスタマーサクセスを支える様々な組織

 

本書はSansanの事例のみならず、各国におけるカスタマーサクセス先行企業の事例をあげながら解説されている点が特徴です。成果を残した企業のフレームワークやメソッドを、わかりやすく噛み砕いて解説されています。

 

カスタマーサクセスのメリット

そもそもなぜ、カスタマーサクセスが注目を集めているのでしょうか。書籍で紹介している内容ではありませんが、理解を深めるためにご紹介いたします。ここでは、カスタマーサクセスを取り入れた際のメリットを紹介します。

 

顧客満足度の向上が期待できる

カスタマーサクセスは、顧客の成功体験をサポートすることで顧客満足度を高められます。サブスクリプション型のサービスの場合、その成果はより大きく発揮されるでしょう。継続して利用する方が、自分にとってメリットがあると顧客が感じれば、当然解約に進む人は少なくなります。顧客の成功を実現できれば、商品・サービスへの満足度が向上し、継続的に利用してもらえる可能性が高まります。結果、LTVが向上し事業の収益につながるでしょう。

 

顧客獲得コストの削減につながる

カスタマーサクセスを意識すると、サービスの解約率低下はもちろん、新たな顧客も生みやすくなります。カスタマーサクセスを意識したサービスの場合、顧客満足度が高く、評判もそれに伴い高まるでしょう。評判が良いサービスは顧客獲得の動きをしなくても必然的に顧客が集まります。既存の顧客が解約しないのはもちろん、新たな顧客も集まるのでコストをかけなくても事業のさらなる拡大が見込めるでしょう。

 

LTV(顧客生涯値)の増加と解約率の低下

LTVは顧客一人当たりが企業にもたらす利益のことです。サービスの顧客満足度が低い場合、すぐに解約されてしまうのでLTVは下がります。顧客一人当たりが企業にもたらす金額が少なくなるので、事業の発展も難しくなるでしょう。一方、カスタマーサクセスを意識した場合、商品・サービスへの不満が減り、解約率が低下。また顧客は満足して商品・サービスを利用するため、アップセルやクロスセルなどの提案が通りやすくなり、LTVの増加が期待できます。

 

フィードバック主体の開発サイクルを実現できる

カスタマーサクセスに力を入れると、解約せずに長期間利用するユーザーが増えるので、サービスの本質を理解したユーザーの的確な意見を収集できます。導入済みの顧客からフィードバックを受け、改善する、このサイクルが完成するとサービスの質はよりブラッシュアップされていくでしょう。サービスの質が高まると、さらに多くの顧客獲得へとつながります。事業の拡大を助ける重要なメリットだといえるでしょう。

 

カスタマーサクセスが与える影響

カスタマーサクセスが与える影響は、チームの体制によって異なります。カスタマーサクセスが各チームに与える影響にはどのようなものがあるのか、確認してみましょう。書籍で紹介している内容ではありませんが、理解を深めるためにご紹介いたします。

 

販売チームへの影響

販売チームは、売り上げ金額や件数などを成果として求められることがほとんどです。どのようにすれば自社製品が売れるのか、また解約されないのかを考え、成果を出さなければなりません。カスタマーサクセスが販売チームに与える影響は、労力をかけずに顧客を獲得できるという点にあるでしょう。顧客の成功を実現できる質の高いサービスであれば、解約率は下がり、販売チームが手を施さなくても顧客が獲得できるようになるでしょう。

 

カスタマーサポートへの影響

カスタマーサポートへの影響もかなり大きくなります。カスタマーサクセスを導入している場合、長期間サービスを利用している顧客の意見を収集できるので、カスタマーサポートの内容をより充実させられます。カスタマーサポートが充実すると、問い合わせへの柔軟な対応を実現でき、満足度向上につながります。

 

サービスへの影響

カスタマーサクセスは、自社の商品・サービスにも大きく影響します。カスタマーサクセスは顧客とのリレーション構築が非常に重要です。顧客に対するアプローチを頻繁にかけるのでカスタマーサクセスを進める中で最新の情報を得やすく、開発に活かせます。この点を加味するとカスタマーサクセスはサービスに対して良い影響があるといえるでしょう。

 

効果的なカスタマーサクセス戦略10選

効果的なカスタマーサクセスの戦略を10選紹介します。ここで紹介している戦略が自社サービスや製品に合っていると感じた場合、導入を検討するのがおすすめです。書籍で紹介している内容ではありませんが、理解を深めるためにご紹介いたします。カスタマーサクセスの導入を検討している人は、以下の内容を確認しましょう。

 

ターゲットを厳選する

まずはターゲットを厳選しましょう。ターゲットを明確にすることで、よりカスタマーサクセスの効果は高まります。ターゲットを厳選することで、目標としたターゲットが求めているサービスと自社サービスとのギャップを確認することができます。効果的なカスタマーサクセス戦略としてまずは実行しましょう。

 

サービス内にオンボーディングを提供する

サービス内でオンボーディングを提供しましょう。オンボーディングは、サービスや商品を使い始めたばかりの顧客に慣れてもらうため、サポートを行うフェーズを指します。例えば使い方ガイドやFAQなどを実装すれば、顧客の負担やストレスを軽減できます。もしこの段階で失敗してしまうと、その後の顧客が満足しサービスを利用し続けるのは困難になります。オンボーディングは製品利用におけるストレスを解消する重要なポイントです。このポイントを逃さないように、しっかり対応しましょう。

 

サポートを充実させる

商品・サービスにおけるサポート体制を充実させましょう。サポート体制の充実は顧客の成功体験に大きく貢献します。顧客が困ったこと、もしくはトラブルが起きてしまった際にまず頼るのがサポートです。サポート体制が充実しているサービスや商品は、顧客が離れにくく継続利用につながりやすくなります。カスタマーサクセスを意識するのであればサポート体制の充実を目指しましょう。

 

顧客エンゲージメントの指標を監視する

顧客エンゲージメントは、顧客と商品・サービスの信頼関係を指す言葉です。顧客エンゲージメントの高い商品・サービスは、顧客が好んで利用するようになるでしょう。顧客エンゲージメント指数は顧客の行動データをもとに計測するものですが、継続利用してもらえるかどうかに大きく影響します。顧客エンゲージメントの指標をしっかり監視し、良い方向に向いているのかを確認しましょう。

 

顧客の目標を理解する

顧客が持っている目標をまずは理解しましょう。顧客が求めている商品・サービスと事業が提供している商品・サービスの乖離を防ぐことが重要です。

顧客の目標を理解し、その目標を達成するのに適しているサービスなのかを確認しましょう。

 

顧客とコミュニケーションを取る

カスタマーサクセスを実現させるためには、顧客とのコミュニケーションが重要になります。サービスを利用する中で顧客が感じた情報や改善点などを吸い上げることで、よりサービスの品質を高められるでしょう。コミュニケーションが少ない場合、顧客の最新情報を得られなくなります。カスタマーサクセスを進める中で、コミュニケーションはしっかり意識しましょう。

 

フォローアップ

顧客とコミュニケーションをとる中で、重要なのはフォローアップです。顧客の意見を確認するだけではなく、改善箇所などがある場合は早めに対応しましょう。顧客の意見を聞き、フォローするだけでサービスの早期解約はかなり抑えられます。電話やメールのフォローはもちろん、利用方法に関する動画なども高い効果を発揮するでしょう。フォローアップのタイミングでサービスのアップグレードや別のサービスの契約などの提案も可能です。フォローアップと同時に、顧客に対する営業がよりしやすくなるでしょう。

 

フィードバックによるニーズ理解

顧客からのフィードバックは非常に重要なポイントです。フィードバックを確認することで、顧客のニーズがより明確に確認できるでしょう。顧客から得たフィードバックは各部署や担当者に共有され、さらに質の高いサービスを顧客に提供できるようになります。こまめなフィードバックにより顧客のニーズに対する理解が深まると、顧客のサービス継続率は高まっていくでしょう。

 

リテンション率の分析

リテンションは、保持や維持などを意味する言葉です。そこから派生し、マーケティング領域ではサービスの定着率や継続率をリテンション率と呼びます。リテンション率の分析は既存顧客を流出させないために、非常に重要なポイントだといえるでしょう。リテンション率が高まれば既存顧客の流出減少を表し、低くなれば流出の増加を表します。既存顧客の流出を抑えられるようにリテンション率の分析は欠かせないでしょう。

 

紹介プログラムの構築

紹介プログラムの構築もまた、重要なポイントです。紹介プログラムとは、サービス内容に満足している顧客が新しい顧客を紹介する仕組みです。これにより営業チームが動かなくても新規顧客を獲得できます。紹介プログラムは、カスタマーサクセスの導入が進むと、より高い効果を発揮します。

 

効果的なカスタマーサクセス戦略を実施しよう!

カスタマーサクセス戦略は、顧客の成功体験を実現し、サービスを継続して利用してもらうための重要なマーケティング概念になります。カスタマーサクセスは、既存顧客はもちろん新規顧客の獲得にも大きく貢献します。カスタマーサクセスに力を入れ、サービス解約率の低下を目指しましょう。

 


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