顧客満足度調査(CS調査)とは?重要性や実施方法、顧客満足度向上に向けたポイントを解説
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武田龍哉
2024.06.21
「顧客満足度調査とはどのようなものだろう」「どのようにアンケートを作成すれば良いか分からない」
このようなお悩みの方に向けて、本記事では顧客満足度調査の結果を満足度向上に活かすためのポイントについても解説していますので、自社の製品やサービスに課題を感じ、顧客満足度調査の実施を検討している方はぜひ参考にしてください。
顧客満足度調査とは
顧客満足度調査は「CS調査」とも呼ばれる、顧客満足度(Customer Satisfaction)がどれくらいに達しているかを数値化するためのリサーチ手法です。
そもそも顧客満足度とは、顧客がその商品やサービスを購入した際どの程度その商品や体験そのものに満足しているかを指す指標です。
ただ、その指標を具体的に可視化するにはただ商品の購入や使用を見守るだけではわからず、見える化するための何らかの工夫が必要になります。
そこで役に立つのが顧客満足度調査で、あらかじめ定められた質問事項やリサーチ手法に基づき、顧客の満足の度合いを数値化して、現状分析とその後の改善に役立てるきっかけを生み出すことが可能です。
顧客満足度調査の目的
顧客満足度調査には、大きくわけると2つの目的があります。
- 製品やサービスの定期的な現状把握
- 課題や問題点の分析と仮説検証
顧客満足度調査を実施する際は、目的を明確にして取り組みましょう。
製品やサービスの定期的な現状把握
顧客満足度調査の1つめの目的は、製品やサービスの品質に対する改善点を把握することです。
改善すべき点をコンスタントに把握しておくことで、素早く製品・サービスの品質改善に取り組むことができ、顧客のニーズにマッチした製品・サービスを提供できます。
お問い合わせをした際に、「今回のサポート対応はいかがでしたか?」という簡単なアンケートを目にしたことはないでしょうか。これは、定期的にサービスの質をモニタリングするための顧客満足度調査です。
他にも、「1カ月に1回調査をする」と社内でルールを決めて、定期的に満足度調査を行う方法も有効です。
課題・問題点の分析と仮説検証
2つめの目的は、課題や問題点の分析と仮説を検証することです。
定期的な調査によって現状を把握し、課題が発生した際にさらに追加で調査を実施します。
例えば、製品の売上がなかなか伸びないという問題が社内で上がってきたとしましょう。
定期的な顧客満足度調査において、数値が低下傾向にあるとすると、「売上低下には顧客満足度が影響していそうだ」との仮説に行き当たるはずです。その場合には、具体的に顧客満足度の「何が」低いのか、さらに掘り下げながら仮説を立てて顧客満足度調査を設計し、その仮説が正しいか検証します。
顧客満足度調査(CS調査)が重要な理由
顧客満足度調査は今に始まった取り組みではありませんが、近年その重要性が見直され、多くの企業が実施しています。
顧客満足度調査の重要性が注目されるようになったのには、主に以下の理由が挙げられます。
ニーズの多様化
あらゆる領域において、今見込み顧客や消費者のニーズの多様化が進んでいます。
今日ではインターネットが普及し、高度な情報発信が各社から行われるようになりました。結果、ユーザーは多くの選択肢から自由に商品についての情報をインプットし、熟慮の上で手に取るものを選べるようになったからです。
逆を言うと、少しでも気に食わない点や顧客体験に問題があった場合、ユーザーは気軽に今使用しているサービスの利用をすぐに停止し、別の商品を試してみることもできると言うことです。
顧客満足度調査を定期的に行い満足度の動向を確認することで、満足・不満足の状況を迅速に把握することで、対策を強化する必要があります。
トレンドの移り変わりの高速化
顧客が求めているものがどのようなプロダクトなのか、というところも迅速に変化する時代に突入しています。
求められているものや重視される要素が常に変化しているため、ニーズの変化を敏感に察知できる機会を設けることが重要です。
トレンドの変化に対応できないと、上でも説明したように、すぐに他社の商品やサービスへと顧客が流れてしまいます。
このような変化の潮流に敏感になる上でも、顧客満足度調査を実施して、常に改善点を理解しておくことが求められています。
少子高齢化
少子高齢化による市場の縮小は、あらゆる業界で始まっています。今後市場の分母が少なくとも国内では大きくなることが望めない以上、新規顧客の獲得よりも、既存顧客の囲い込みが大きな意味を持つようになります。
既存顧客の囲い込みを進めるには、高い顧客満足度を達成し、強力な関係を顧客と結ぶことが不可欠です。定期的な顧客満足度調査によって顧客の満たされ具合を確認し、不満点の把握と解消に努める仕組みを整えましょう。
顧客満足度調査を行う手順
顧客満足度調査はどのような手順で行うのでしょうか。今回は、アンケート調査を例に、顧客満足度調査の手順を紹介します。
顧客満足度調査の実施手順は以下の通りです。
- 目的とネクストアクションの洗い出し
- 調査方法を選定する
- 分析方法と仮説を検討する
-
アンケート項目の作成
- 顧客満足度調査の実施と結果集計・分析
本章では、各手順の要点を解説します。
手順1.目的とネクストアクションの洗い出し
まずは、調査の目的と、調査後の具体的なネクストアクションを洗い出します。何を明らかにして、その後何をしたいのかを明確にしましょう。
例えば、以下のように考えます。
- 【目的】顧客のニーズを把握する 【ネクストアクション】商品・サービスの改善すべき点を探る
- 【目的】顧客ニーズのトレンドを知る 【ネクストアクション】新商品の開発や新規事業に反映させる
目的とネクストアクションを明確にしないと期待する結果が得られず、調査が無駄に終わる恐れがあります。
顧客満足度調査の実施前にしっかりと時間を確保し、担当者間で話し合いましょう。
手順2.調査方法を選定する
次に、アンケートをどのように実施するか選定します。具体的には、以下の方法があります。
- インターネット
- インタビュー
- モニタリング
- メール
- 郵送
- 電話
手軽に回答できるため、多くのサンプル数が期待できるのはインターネットです。対象者を絞って調査したい場合は、メールや郵送が向いているでしょう。また、電話は対象者と直接話せる点がメリットです。
主な調査手法のメリット・デメリットは下記になります。
調査手法 | 概要 | メリット | デメリット |
インターネット調査 | Googleフォームなどを使ったネット調査 |
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インタビュー調査 | 対面・対話式で行う調査 |
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モニタリング調査 | ユーザーの行動を観察する調査 | ターゲット層のリサーチができる |
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調査手法を決定したら、どのくらいの人数で実施をするか、「サンプル数」も決めておきます。
目安として、インターネット調査の場合は、統計的に見ることができる400サンプルほどが理想です。顧客・消費者の言葉や行動を重視するインタビューや覆面調査は、数十名に聞ければ十分です。
手順3.分析方法と仮説を検討する
実際の調査が終わった後に聞き漏れが発覚するという事態を防ぐために、この段階で分析方法まで検討しておきましょう。
分析方法は、一例として以下のような手法があります。
単純集計 | 項目ごとに回答数や割合を分析する |
クロス集計 | 2つの要素を組み合わせて分析する |
ポートフォリオ分析 | 4分割にした空間に項目をマッピングする |
さらに、分析の結果に対して仮説をたてて実施案まで考えられると、後の工程をスムーズに進められます。
例えば、あるサービスのクロス集計を行うとしましょう。その場合は、以下のような仮説を立てることができます。
- おそらく、現状のサービスには満足しているが、男女によって差が見られそうである
- 男性の方が不満を感じている場合は、〇〇という対策が必要だと考えられる
- 女性の方が不満を感じている場合は、△△という対策が必要である
このように、分析方法と結果の仮説を、事前に担当者内で話し合っておきましょう。
手順4.アンケート項目の作成
いよいよ、アンケートの作成に入っていきます。
15問~20問を目安に、以下の項目を中心に聴取できると良いでしょう。
- 属性
- 商品・サービスを知ったきっかけ
- 購入・使用を決めた理由
- 満足度とその理由
- 今後の購入・使用意向
- 商品・サービスに対する意見
調査項目の参考として活用してください。
項目 | 設問内容 |
属性 | 性別・年齢・職業など |
商品・サービスを知ったきっかけ |
商品やサービスを認知したメディア 【質問例】
|
購入を決めた理由 |
商品の購入やサービスの使用を決定づけた理由 【質問例】
|
満足度と理由 |
5段階評価を理由とあわせて確認 【質問例】
|
今後の意向 |
今後のリピート意向を、理由も含めて確認 【質問例】
|
商品・サービスに対する意見 |
自由記述形式で、商品やサービスに対する率直な意見を確認 |
手順5.顧客満足度調査の実施と結果集計・分析
調査が終了したら、集計と分析作業に入ります。
ネット調査のような量的な調査とインタビューのような質的調査では分析方法が異なります。
- ネット調査:クロス集計や単純集計で量的に分析
- インタビュー調査:KJ法などを活用し、消費者のインサイトを分析
分析のための分析にならないよう、もう一度目的とネクストアクションに立ち返るようにしましょう。
結果のまとめと次のアクションを、グラフなどを活用して資料にまとめます。
現在進行形で自社の製品やサービスを使っている人が、どの点に満足感を感じ、どの点に不満を感じているのかを把握することで、どのようなネクストアクションを行うべきかという方向性が定まります。
より効果的な施策を立案するためにも、顧客満足度調査は欠かせません。
顧客満足度向上に向けた活用ポイント
顧客満足度調査や、調査結果を最大限活用する上では以下のポイントに配慮した運用方法を検討することをおすすめします。
定期的に調査を行う
顧客満足度調査は一度行うだけでなく、定期的に複数回にわたって実施することが大切です。
定期的な満足度調査によって、満足度がどのように推移しているのか、解消すべき課題のトレンドはどこにあるのかをリアルタイムで把握しやすくなるからです。
とはいえ過剰な頻度で実施しても費用対効果は期待できないため、規模に応じた適切な回数を見極めることも重要です。
調査結果を現場にも共有する
顧客満足度調査の結果は、開発の現場にも素早く共有しましょう。
どのような点で満足しているのか、不満を抱えているのかの生の声を現場に届けることで、開発のモチベーションアップや優れた製品開発を促せます。
改善施策は早めに実行する
顧客満足度調査を実施したら、その結果をなるべく早く改善施策に反映し、実行に移しましょう。
改善までに時間がかかると顧客の離脱が進んでしまったり、トレンドが変わり改善の効果が薄らいでしまう可能性があるからです。
顧客満足度調査ができるツール3選
顧客満足度調査を実施するとなると、アンケートの作成・配信・集計・分析といった手間と時間がかかります。そこで、効率化できるツールを紹介します。
Tayori
「Tayori」は、Webフォーム、FAQ、アンケート、チャットという4つの機能が搭載されたカスタマーサクセスツールです。
Tayoriのアンケート機能には、顧客満足度調査のテンプレートが用意されているため、少し手を加えるだけで自社独自の顧客満足度調査のアンケートを作成できます。
回答結果は自動で集計され、リアルタイムでグラフ化して表示されるため、分析を効率化するでしょう。
Tayori:https://tayori.com/
Survey Monkey
「Survey Monkey」は、無料で利用できるアンケート作成ツールです。全世界で利用実績があるため、多くのユーザーに評価されています。専門家が作成したテンプレートや質問項目が搭載され、アンケート作成のリソースを削減します。
Survey Monkey:https://jp.surveymonkey.com/
CREATIVE SURVEY
「CREATIVE SURVEY」は、「顧客の声」の収集に特化したアンケートツールです。優れたUIで高度なアンケートも手軽に作成でき、顧客が回答しやすいよう設計できます。専任担当者が伴走してくれるため、顧客満足度調査が初めてでも安心でしょう。
CREATIVE SURVEY:https://jp.creativesurvey.com/
まとめ:顧客満足度調査は目的をもって実施する
顧客満足度調査は、商品やサービスの改善に大きく貢献してくれます。
しかし、目的をおろそかにしてしまい、単純な作業になっている企業も多く、準備8割、調査2割と準備で調査の質が決まると言っても過言ではありません。
「なぜ満足度調査を行うのか」「結果を基に何をしたいのか」を明確にしたうえで、実施することで、大きな効果を発揮します。
一貫した目的をもって、意味のある満足度調査を実施しましょう。
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この記事を書いたライター
武田龍哉
Web制作会社、広告代理店を経験後、アディッシュに入社。 マーケティング担当としてリード獲得やナーチャリングの施策立案、実行を担当した後、インサイドセールスチームへ参画。 インサイドセールスチームでは、主にカスタマーサクセスの関連商材を担当し、商談機会創出とチーム体制構築に携わる。