「CRMとSFAの違いは何なのだろうか?」「CRM/SFA一体型のツールとは何だろうか…」とお悩みを抱えていませんか?
そのような方向けに、今回はCRMとSFAの違いについて解説します。
この記事を読めば、CRMとSFAの違いが理解でき、自社に最適なツールを導入方法が何か判断できるようになります。そのため、ツール導入を検討する前に、この記事を読んでみてください。
CRMとSFAの違いを理解するためにも、各ツールの意味を理解しておきましょう。まずはCRMとSFAについて簡単に解説します。
CRMはCustomer Relationship Managementの略語で顧客管理システムを意味します。
顧客ニーズが多様化され、顧客の性別、年齢、住所、興味・関心、購買履歴などに基づいて対応したり、キャンペーンを展開したりする必要が出てきて、1990年代後半に日本企業で導入され始めました。
顧客情報を管理してOne to Oneコミュニケーションを重視することで、顧客満足度を高められます。つまり、CRMは営業部門だけでなく、マーケティング部門やカスタマーサポート部門などでも利用されるツールです。
CRMについて詳しく知りたい方は下記の記事をお読みください。
関連記事:『【2024年最新版】CRMツールとは?おすすめのCRMツール12選』
SFAとはSales Force Automationの略語で営業支援システムを意味します。
SFAに営業活動状況を記録することで、ベストタイミングのアプローチを見極めて受注率を上げていきます。
また、営業日報を効率良く作成できるなど支援機能を活用して業務効率化を図れば、顧客との商談に注力できるようになります。
さらに、蓄積した営業データを閲覧してフィードバックすることも可能です。つまり、営業活動を強化するために利用するツールです。
SFAについて詳しく知りたい方は下記の記事をお読みください。
関連記事:『SFA(営業支援システム)とは?主な機能や効果的な使い方を解説』
CRMとSFAには7つの違いがあります。1つ目の違いが「役割」です。
CRMは受注後の顧客とのコミュニケーションで重要な役割を果たします。
アフターフォロー | サービス導入後に問題なく利用できているかを確認して必要に応じてサポートする |
アンケート | 既存顧客にアンケート調査を依頼して、サービスを改善する |
キャンペーン情報 | 商品を継続して購入してもらえるようにキャンペーン情報を配信する |
ロイヤルティプログラム | 顧客の商品購入頻度に応じてポイントを付与する |
SFAは商談から受注までのプロセスを最適化する上で重要な役割を果たします。
案件管理 | 案件の漏れを防ぐことができる |
顧客情報管理 | 顧客情報を分析することで、顧客をより深く理解することができる |
営業活動の可視化 | 営業活動の状況を分析することで、各自の強み・弱みが把握できる |
営業活動の効率化 | 顧客へのメール作成、訪問報告書の作成を効率化できる |
CRMとSFAは目的も違います。
CRMの目的は多様化された顧客ニーズを把握することです。
顧客の性別、年齢、住所、興味・関心、購買履歴などに基づいて対応したり、キャンペーンを展開したりします。
企画・開発部門やマーケティング部門、カスタマーサポート部門などさまざまな 部門が利用するもので、経営視点で顧客情報を管理するために使用します。
SFAの目的は営業活動の強化です。商談から受注までの営業活動情報を蓄積していき、対応漏れを防ぎます。
対応履歴を蓄積することで顧客へベストなタイミングでアプローチできるようになります。
また、営業日報の作成の効率化など営業活動を支援している機能も充実しています。つまり営業活動のために使用するものです。
CRMとSFAは業務領域も異なります。
CRMは受注後の顧客との関係を強化するために使用するものです。そのため、業務範囲は以下のようになります。
[CRMの主な業務領域]
SFAは商談から受注に至るまでの営業活動の把握のために使用するものです。そのため、業務範囲は以下のようになります。
[SFAの主な業務領域]
CRMとSFAは機能も異なります。
CRMには顧客ニーズを把握して、顧客と良好な関係を構築するための機能が搭載されています。
[CRMの主な機能]
SFAには営業活動を把握したり、効率化・自動化するための機能が搭載されていたりします。
[SFAの主な機能]
CRMとSFAはメリット・デメリットも異なります。
CRMのメリットは、顧客関係を管理して顧客満足度を向上しリピーターを獲得できることです。
顧客に対して適切なアプローチをして信頼を築き、顧客ロイヤリティを高められます。
しかし、CRMを導入したから効果が見込めるわけではありません。
顧客関係を管理した上で適切なアプローチをすることで、効果が見込めるため、成果が出るまで時間がかかります。
SFAのメリットは営業活動を効率化したり、営業属人化を防止できたりすることです。
データドリブンな営業活動を行いたい企業がSFAを導入しています。
しかし、SFA導入は失敗する可能性もあります。
なぜなら、営業担当者がSFAを上手く使いこなせないケースもあるためです。そのため、SFA導入時は無料トライアルで営業担当者にツールを操作してもらうことをおすすめします。
CRMとSFAは活用場面が異なります。
CRMは商品・開発部門やマーケティング部門、カスタマーサポート部門などで活用されます。
[CRMの主な活用場面]
SFAは営業部門で活用されます。
[SFAの主な活用場面]
CRMとSFAは向いている企業も異なります。
CRMは顧客と良好な関係を築いて商品、サービスをリピード購入してもらい、LTVを最大化させたいと考えている企業に向いています。
また、商品、サービスの購入者の意見を商品開発や商品改善に活かしたいと考えている企業にもおすすめです。
つまり、一定数の既存顧客が存在して、顧客と良好な関係を築きたいと考えている企業に向いています。
SFAは新規顧客を効率よく獲得したいと考えている企業に向いています。
また、営業業務が属人化している営業組織を見直したいと考えている企業にもおすすめです。
つまり、会社を立ち上げたばかりなどで、新規顧客を上手く獲得していきたいと考えている企業に向いています。
CRMとSFAの違いをご紹介しましたが、CRM/SFAの両方を備えたツールを導入する方法もおすすめです。
CRM/SFAの両方を備えたツールを導入すると3つのメリットがあります。
CRMもSFAも操作に慣れるまで大変です。さまざまなツールが登場していますが、それぞれでユーザーインターフェースが異なり、操作方法を覚えることが非常に大変です。
CRMとSFAを別々で導入すると、2つのツールの操作方法を覚えなければいけないため、営業担当者に負担がかかります。
ツールの操作方法のトレーニングの時間もかかり、大きな負担となりツールを使用しなくなるという失敗も多いです。
このような失敗が不安な方には、CRM/SFAの両方を備えたツールを導入することをおすすめします。
CRM/SFAを導入するとシステム部門の管理工数を削減できます。
システム管理部門はCRMやSFAの保守・管理をすることが主な仕事です。
例えば、新しい従業員が入社をしてきた場合は、CRMとSFAのアカウントを発行して、それぞれの操作方法をレクチャーしなければいけません。
また、どちらかのツールに不具合が発生した場合はベンダーに連絡する必要があるなど、2つのツールを導入すると手間がかかります。
このような手間をCRM/SFAで解決できます。
CRM/SFAツールを導入すると営業とマーケティング部門で連携がしやすくなります。
CRMとSFAを別々で使用していると部門間連携が上手くいかなくなり、営業担当者が商談中のお客様に対してマーケティング担当者がセミナー情報を送ってしまっていたというミスが起きてしまいます。
このような連携ミスをなくせることもメリットです。
CRMとSFAの違いは7つあります。
「役割」「目的」「業務領域」「機能」「メリット・デメリット」「活用場面」「向いている人」です。どちらを導入すべきなのか、CRM/SFAツールを導入すべきなのかは、お客様の状態や利用目的により異なります。
CRMもSFAもさまざまなツールが登場しているため、自社に見合ったツールの選定が難しく感じることもあるでしょう。
そのようなお悩みを抱えた場合は、アディッシュまでご相談して頂ければ、一緒にツールの選定を致します。ぜひ、お気軽にご相談ください。