お問い合わせ

お気軽にご相談ください!

カスタマーサクセスに必要な7つのスキル!スキルマップの活用と将来性を解説

「カスタマーサクセスの具体的な仕事内容って?」

「カスタマーサクセスを実施するにはどんなスキルが必要なの?」

 

近年の日本では、SaaS業界を中心にカスタマーサクセスの重要性が高まっています。
しかし、カスタマーサクセスは日本に浸透して日が浅いため,、仕事内容や役割について理解している人が少ないのが現状です。この記事では、カスタマーサクセスに必要な7つのスキルを解説。スキルマップの活用方法や今後の将来性とあわせてご参考ください。

 

【基本情報】カスタマーサクセスとは?

カスタマーサクセスとは、顧客に対して積極的に働きかけ、課題を解決し成功へと導くことです。ここでいう成功とは、顧客が商品・サービスの利用を通し、期待していた成果や目的を達成した状態のことです。顧客の成功を実現するには、待ちではなく攻めの姿勢が重要です。顧客が抱える課題を抽出し、時には先回りして解決したりと、積極的に働きかける必要があります。まずは基本情報として、カスタマーサクセスの仕事内容と、混同されがちなカスタマーサポートとの違いを紹介します。 

 

カスタマーサクセスの具体的な仕事内容

カスタマーサクセスの主な仕事内容は下記の2つです。

 

  • 顧客の課題を解決する仕組みづくり
  • オンボーディングの支援

 

それぞれを順に紹介します。

 

顧客の課題を解決する仕組みづくり

顧客のビジネスを理解した上で、顧客とコミュニケーションを図ったり、課題解決への筋道を提案したりします。具体的には、顧客が抱える課題をヒアリングしたうえで、適切なサービスを提案するなどです。またサービスを導入する際にサポートし、導入後には役立つ情報を積極的に発信し顧客に関わることも大切でしょう。顧客のアンケートデータなどを元に、あらかじめ想定される課題に対策を講じ、顧客がスムーズに成功できる仕組みを構築します。

 

オンボーディングの支援

カスタマーサクセスは、オンボーディングの支援も行います。オンボーディングとは、サービスの導入期から活用期への移行を支援するプロセスです。具体的には、サービスの使い方を教えたり、困りごとを解消したりして、顧客がサービスを有効に活用できる状態へと導きます。オンボーディングの支援をすることで、顧客の負担やストレスを解消し、サービスの早期解約を防止できます。また、サービスの価値を実感する活用期への移行を促せれば、顧客の成功を実現しやすくなります。

 

カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違い

カスタマーサクセスとカスタマーサポートの根本的な違いは、目的です。カスタマーサポートは、事後対応で顧客の問題や疑問の解決をサポートし顧客満足度を向上させることが目的です。多くの企業がカスタマーサポートとして、サポートセンターや問い合わせ窓口を設置し購買後のフォローを実施しています。カスタマーサクセスは、サービスを利用している顧客と能動的に関わり、課題を解決しながら顧客を成功に導くことが目的です。顧客の成功を実現するために、不満やトラブルを未然に防ぎ、発生する可能性のある問題や課題を先回りして防止策を考えます。 

 

カスタマーサクセスに必要な7つのスキル

カスタマーサクセスはSaaS企業と深く関連があるため、IT商材を対象とした法人営業やソリューション営業の経験などがあれば強みになるでしょう。営業経験がなくても、カスタマーサクセスは経験を積めば積むほど得られるスキルが増えていきます。ここでは、カスタマーサクセスを行うにあたって必要な7つのスキルをご紹介します。

 

コンサルティングスキル

顧客が成功をイメージできるよう具体案を策定し提案するとともに適切な応対を行うためのコンサルティングスキルが求められます。顧客との対話を通じ、何が問題かを見つけ、どのサービスなら解決できるかを分かりやすく提案する力が必要です。

 

専門分野に関する深い理解力

顧客の潜在的な課題をくみ取り、理解する力が求められます。また、顧客だけでなく業界や自社サービスについての深い理解力も必要です。具体的には、開発やマーケティング、IT、営業などに関する理解があると連携がスムーズに図れるでしょう。

 

コミュニケーションスキル

顧客と話す、聞く、理解するといった基礎的なコミュニケーションスキルのほか、社内でのコミュニケーションスキルが必要です。顧客と関わるのは実際に一人でも、カスタマーサクセスは組織で連携を図りながら仕事をすすめていく必要があります。顧客とだけうまくコミュニケーションがとれればいいのではなく、組織内での情報交換や会議、引継ぎの際に正確でスムーズにやりとりできるスキルが求められます。

 

忍耐力

カスタマーサクセスは、長期間顧客と伴走していくので、継続する力と忍耐力が必要です。
時にはなかなか成功に至らず、重圧に押し潰されそうになったり、対応すべきタスクが多く、音をあげてしまいそうになることもあるかもしれません。しかし、顧客を成功に導くという、カスタマーサクセスの本質を忘れず継続してサポートすることで成功への近道となることでしょう。

 

課題発見スキル・問題解決スキル

カスタマーサクセスは、顧客が抱える問題を何度も解決しながら成功までの道のりを伴走します。その中で、顧客が気づけない課題を発見したり、顧客とのコミュニケーションで見えてきた課題や不満を素早く解決したりすることもカスタマーサクセスの役割です。顧客が抱えている問題は何か、どうしたら解決されるか、何が問題を引き起こしているのかを明確にし、解決のためには何が必要かを資料や引継ぎ情報を基にしなければなりません。なお、問題を抱えたまま利用することは顧客のサービス解約へとつながるので、すばやく解決する力も求められます。

 

分析力

実行したアクションの良し悪しを分析する力が必要です。データをもとにした会話は顧客からより信頼を得られるため、数字を読み解いて分析する力も求められます。具体的には、ヘルススコアを運用をしたり可視化したデータから顧客の状態を正確に把握するなどです。分析ツールの使い方やデータベースの構造なども理解しておくと強みになるでしょう。

 

ファシリテーション能力

カスタマーサクセスでは、物事がスムーズに進むよう調整するファシリテーション能力が求められます。ツールの使い方や技術的なことに詳しい顧客はあまりいないことに加えて、システムの開発者が顧客のビジネスを知らないケースもあります。カスタマーサクセスは、顧客と開発者の間に立ち、時には翻訳のような役割も担う必要があるでしょう。また、社内チームの連携を良好に保つことも求められます。それぞれの立場を尊重しつつ状況を見極めることが大切です。このほか、ファシリテーション能力が必要なケースを以下にてご紹介します。

 

  • 顧客に説明する際に分かりやすく順序立てて説明する
  • 他部署と連携して仕事を進める際に、関係部署とコミュニケーションを図る上で潤滑油になる
  • 企業内での会議の際に、社員の意見を引き出し会議をスムーズに進行させる

 

スキルマップの活用でスキルアップも実現

カスタマーサクセスでは、スキルマップを活用することで個人のスキルアップを図っています。スキルマップの目的や活用法をご紹介します。

 

スキルマップとは

スキルマップとは、業務遂行に必要なスキルを洗い出し、社員一人一人のスキルを可視化して一覧にした表のことです。スキルマップは、横軸にスキル項目、縦軸に従業員の名前、スキル名と名前がクロスする目に従業員が持っているスキルレベルを記入して使用します。

 

スキルマップの目的

スキルマップの目的をご紹介します。

スキルの把握

従業員が自分自身のスキルを把握して見直したり、上司が社員のスキルを把握し確認したりします。必要なスキルを整理し、スキルマップと照らし合わせて項目ごとに数字やレベルとして管理することが可能です。

 

従業員のスキルアップ

従業員一人一人のスキルがどの段階か可視化することで従業員ごとの目標や課題が一目で分かります。一人一人に合った必要なスキルを身につけるために研修を設けることで、効果的なスキルアップにつながります。場合によっては、従業員のモチベーションアップにつながるでしょう。

 

人材配置の目安

スキルマップで従業員のスキルを把握することで、上司が人材を配置する目安になります。適材適所に従業員を配置することで、企業全体のバランスを図ることにつながります。

 

スキルマップの活用法

スキルマップを使いこなすことで、従業員のスキルを底上げすることができれば、企業全体のスキルをあげることにもつながります。ただし、スキルマップの活用には注意点があります。スキルマップを活用した後に何をするかあらかじめ考えておくことです。スキルマップは、ただ作成しただけでは意味がありません。研修内容を見直したり、そもそも個人の目標は見合っていたのかなど確認したりと、結果を提示するだけでなく適切な施策を検討することが必要でしょう。また、スキルマップは業務の内容や人事に変化があった場合は状況に合わせて定期的に更新することで現状に見合った有効的なものになります。

 

カスタマーサクセスに向いている人

顧客だけでなく自社にも積極的な関わりをもとうとする熱意と継続する力のある人は、カスタマーサクセスに向いていると言えます。この他でもカスタマーサクセスに向いている人をご紹介します。

 

顧客志向な人

カスタマーサクセスは顧客の成功を願い、顧客の立場で物事を考えられる顧客志向の強い人に向いています。自社の利益につながることでも顧客のためにならない要望は、時にはキッパリ断ることができる勇気も必要でしょう。顧客志向な人といえども顧客志向に偏りすぎないことが大切です。顧客の全体像は理解していながらも自社の事業戦略と併せて考えることができ、カスタマーサクセスの活かし方を考えられる人は重宝されることでしょう。

 

リーダー気質な人

人を導く力があり、かつ責任感の強いリーダー気質の人はカスタマーサクセスに向いています。苦難に対しても果敢に挑戦する姿は、カリスマ性がありチームからの信頼を得やすいでしょう。

 

カスタマーサクセスのキャリアごとに求められるスキル

昇格や独立を検討する場合、未経験の場合などキャリアごとに求められるカスタマーサクセスのスキルについてご紹介します。

 

昇格に必要なスキル 

カスタマーサクセスのマネージャーや管理職へ昇格する場合、組織を牽引する立場になります。リーダーシップはもちろん、KPIマネジメントの業務も入ってくるので客観的な視点で数字を読み取る冷静な分析力が求められます。具体的には、組織で掲げたカスタマーサクセスの指標と結果を照らし合わせ、課題の仮説を数字から読み取ること、アクションと指標との関連性を読み取り、解決策を作れることなどが求められます。

  

カスタマーサクセスで独立するために必要なスキル  

カスタマーサクセスでプロとして独立するためには、コネクションを開拓するスキルが必要です。例えば、プロとして独立してから従業員を雇う場合や、新規案件を受注する場合などです。また、業務フローを作成するスキルやKPI設計スキルなどの組織を構築する方法や経験も必要になるでしょう。

 

未経験からカスタマーサクセスを目指すためのスキル 

未経験からカスタマーサクセスを目指すためには、教えられたことを吸収し実行に移す行動力と柔軟性が必要です。営業経験がある、または同等のコミュニケーション力があれば未経験でも採用される可能性があります。しかし、最初は教育制度が充実している企業や事業や組織が成熟している企業を選ぶのが無難でしょう。カスタマーサクセスとしてすぐに活躍できるよう、独学でスキルや知識を備えておくなど準備しておくことをオススメします。

 

転職トレンドであるカスタマーサクセスの今後の見通し

現状、あまり浸透していないカスタマーサクセスですが、今後はますます需要が高まると考えられます。近年のビジネスモデルは、単発的に収益を上げるフロー型からサブスクリプションなどのストック型に移行しつつあります。ストック型で事業を成功させるには、顧客によるサービスの継続利用が不可欠です。顧客の成功体験に大きく関わり、サービスの継続利用と真正面から向き合うカスタマーサクセスは、今後多くの企業で需要が高まると考えられます。

 

まとめ:カスタマーサクセスに必要なスキルを理解しスキルマップを活用することで効果的なサポートができる

カスタマーサクセスにおいて必要なスキルは多数ありますが、理解しようと努力することで十分身につけられます。カスタマーサクセスに必要なスキルを身につけることで企業の業績アップになり、より効果的なサービスを顧客に提供することができます。また、スキルマップを活用することで、新たな発見と効率的なスキルアップにつながることでしょう。自社と顧客にとって最高のカスタマーサクセスを実施しませんか。




ホーム /  記事一覧 / カスタマーサクセスに必要な7つのスキル!スキルマップの活用と将来性を解説

関連記事

カスタマーサクセスにとって重要な指標の一つであるチャーンレート。特に、SaaS企業においてはLTVの低下につながるため、チャーンレートをいかに低く抑えるかが重要な課題です。...
カスタマーサクセス管理プラットフォーム「Growwwing」を提供する株式会社ユニリタは、今回4回目となる国内の企業勤務者約30,000名を対象とした2024年度版「カスタマーサクセス実態調査」の結果を発表しました。
ジーニーがarchを事業譲受しました。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000363.000010742.html
カスタマーサクセスの業務は多岐にわたりますが、顧客とのコミュニケーションの基本はやはりメール対応です。顧客との直接的なコミュニケーション手段となるメールは、サービス提供者に対する印象を左右する一方で、その管理を上手くできていない組織も少なくありません。
「クラウドコンピューティング」や「仮想化」といった言葉を耳にしたことがあるでしょうか?これらの技術を基盤とする「IaaS」は、IT業界のトレンドとして注目を集めています。
カスタマーサクセス人材の採用...