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オンボーディング初期で差をつける!カスタマーサクセスが実施すべき信頼構築の第一歩

オンボーディングプロセスの成否は、顧客生涯価値(LTV)の向上に大きな影響を与えます。

そのため、顧客が最初の段階で「このツールなら自分も成功できる」と確信することが、その後の利用継続に繋がるかどうかを決める重要なポイントとなります。

 

また、カスタマーサクセス(CS)の役割は、単に「使い方の説明」に終わるものではなく、顧客の課題に共感し、彼らの成功へ導くパートナーとしての重要な役割があります。

 

この記事では、オンボーディング初期に信頼関係を築くための具体的なコミュニケーション方法について詳しく解説します。

 

なぜオンボーディング初期に信頼構築が必要なのか?

顧客の信頼が得られない場合、ツールの活用を断念されてしまうことも大いにあります。

初期の段階で「サポートしてくれそう」「一緒に成功できそう」といった期待を抱いてもらうことが、最終的には「このツールを選んでよかった」という満足感になり、顧客の長期的な継続やアップセルへとつながります。 

それに加えて、初期の成功体験によって、その後の顧客の取り組みに強い影響を与え、最終的にはヘルススコアの改善に進むことにもなります。

 

オンボーディング初期で信頼性を高める4つのステップ

 

1)キックオフミーティングで「成功イメージ」を明確にする

オンボーディングプロセスの始まりとして、キックオフミーティングは最も重要です。

この段階で顧客が期待する成果を明確にし、カスタマーサクセス(CS)がどのようにサポートできるかをしっかりと確認することが信頼構築の鍵となります。

 

そのため、キックオフミーティングでは、顧客のビジネスゴールや具体的なニーズを聞き、その情報をもとにCSの支援範囲を確認します。

この段階で、顧客がどのような成功を収めたいのかを理解し、それを実現するためにどのようにサポートできるかを考えることが大切です。

 

また、顧客の成功イメージを具現化するためには、具体的な成果指標(KPI)やマイルストーンを定義することが有効となります。

例えば、「売上の増加」や「業務の効率化」など、顧客が成功をどう感じるか具体的に示すことで、CSチームが取り組むべき方向性が明確になります。

 

さらに、キックオフミーティングでは限定情報を伝えるだけでなく、顧客が安心感を抱くようなコミュニケーションを心がけることが重要です。

顧客は新しいツールやプロセスに対して不安や疑念を抱いていることが多いため、話し方にも注意を払い、顧客が「このサポートなら安心して任せられる」と感じるような信頼感を与えることが大切です。

 

2)プロアクティブなフォローで「次のステップ」を伝える

ツールやプロセスに不安を感じている顧客に対しては、カスタマーサクセス(CS)が積極的にリードすることで、顧客が進むべき方向を示すことができます。

 

リードの方法は様々ですが、電話やメールで適切なタイミングに連絡を取り、必要なサポートを行うことで、顧客は「次に何をすべきか」が明確になり、安心して次のステップに進むことができます。

 

また、積極的なフォローによって、顧客の不安を取り除くだけでなく、オンボーディングのプロセスを順調に進められることで、スピーディーに顧客状態を把握することも可能となります。

 

3)小さな成功体験の提供

オンボーディングの初期段階で顧客に小さな成功体験を提供することは、長期的な成功へと繋がる重要なステップです。

最初は簡単なタスクから始めることで、導入のハードルを下げることができます。

例えば、基本機能を使って小さな成功を得られるようにサポートすることで、顧客は自信を持ち、次のステップに進みやすくなります。

 

また、一度に多くのことを求めるのではなく、顧客のペースに合わせて少しずつ進めることで、確実に成果を上げることができます。

このように段階を分けて取り組むことで、顧客は自分の成長を実感し、最終的にはツールやサービスを完全に活用できるようになります。

 

4)顧客の課題や感情に共感し、解決策を提案する

顧客が「想定より難しい」「社内での活用が進まない」といった悩みを抱えている場合、状況を把握し、共感を示すことが非常に重要です。

そのため、単にFAQを参考にした定型的な回答をするのではなく、顧客の個別の状況や業務フローをしっかりと把握した上で、解決策を提案することが求められます。

 

また、顧客が感じている不安やストレスに寄り添いながらサポートを行うことで、顧客は自分の悩みが理解されていると感じ、より信頼を深めることができます。

これにより、顧客は自信を持ってツールを活用し、オンボーディングがスムーズに進めやすくなります。

 

業務を冷静に、顧客の立場に立ったアドバイスをすることは、ただのサポートにとどまらず、真のパートナーシップを築くために重要なステップといえるでしょう。

 

信頼を築くために避けるべきNG行動4選

信頼関係を築くためには、適切な対応が求められます。

そのため、以下のようなNG行動は、顧客の信頼を損なう原因になるため、注意が必要です。

 

1)「とりあえず試してください」と丸投げする

顧客に対して「とりあえず試してください」というような不安な対応をすることは、顧客に不安を与え、不信感を与える原因となります。

顧客には、新しいツールやサービスを使う際に、しっかりとサポートが必要です。

明確な指導やサポートを提供することが重要です。

 

2)レスポンスが遅い/フォローアップが雑

サポート対応が遅かったり、フォローアップが雑だったりすると、お客様は「頼りにできない」と感じてしまいます。

迅速で丁寧な対応がお客様の安心感につながるため、定期的な進捗確認や、迅速な返信を心掛けましょう。

 

3)顧客の課題を理解せずに一般論で回答する

顧客が抱える課題を十分に理解せず、一般的なアドバイスや解決策を提供することは、不信感を与えることにも繋がります。

顧客の状況や業務に合わせた具体的なアドバイスを提供することを心がけましょう。

 

4)無理なスケジュールを立てる(例:導入後1週間で完全運用)

顧客に無理なスケジュールを立てることは、信頼を損ねる結果を招きます。

現実的で達成可能なスケジュールを設定し、顧客のペースに合わせたサポートを行いましょう。

 

まとめ(信頼構築のためのチェックリスト)

オンボーディングは、単に使い方を教えるだけのプロセスではありません。

顧客が新しいツールやサービスを最大限に活用できるように、しっかりとサポートし、成功を共​​に目指すことが求められます。

そのためには、以下のポイントを意識して実践することが重要です。

 

  • キックオフで成功イメージができているか
  • プロアクティブにフォローができているか
  • 小さな成功体験を提供できているか
  • 顧客の課題に共感し、具体的な解決策を提案できているか

 

また、オンボーディングプロセスの初期段階でしっかりと信頼を獲得し、顧客との強いパートナーシップを形成することができれば、その後の利用継続やアップセルにも繋がります。

 

常に顧客の視点に立って、サポートし続けることで、その価値が顧客に伝わり、最終的に大きな成果に繋がることを忘れないでください。


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