サポートサイト記事の適切なメンテナンスと管理方法

鬼頭 舞
2025.04.18

サポートサイトを正式に公開した後は、継続的に適切な利用ができるよう掲載記事を定期的にメンテナンスすることが重要です。
ユーザーにとって有益な情報を提供し続けることで、閲覧数が伸び、サポートサイトをより良くしていくための分析も行いやすくなります。
本記事では、サポートサイトの記事を「都度更新が必要な場合」と「定期的なメンテナンスで問題ない場合」に分けて、それぞれの対応方法を詳しく解説します。
また、メンテナンスした記事の管理方法についても詳しく説明していきます。
都度更新が必要な記事のメンテナンス
以下のような場合は、記事を迅速に更新する必要があります。
変更やトラブルなど発生した場合には速やかに記事を作成し、公開しましょう。
- 製品・サービスの仕様変更:新機能追加、名称変更、提供終了など
- 重大なバグやトラブルの発生:ユーザーに影響を与える問題が発生し、対処方法を案内する必要がある場合
- 法令・規約の改定:利用規約やプライバシーポリシーの変更に伴う記事の修正
- お問い合わせの急増:特定のトピックに関する問い合わせが増え、内容を補足・改善する必要がある場合
更新の進め方
- 情報収集
- 開発チーム・法務部門・カスタマーサポートなどと連携し、正確な情報を取得します。
- 修正・追加
- 必要な箇所を修正し、誤解を招かないよう分かりやすく記述します。
- 確認・公開
- 関係者でレビューし、正確性を確認した上で公開します。
- 周知
- 変更内容をSNS・メール・サイトのお知らせ欄などで告知します。
定期的なメンテナンスで問題ない記事のメンテナンス
迅速に更新する必要がないその他の記事に関しては、定期的に見直しを行うためチェックをする頻度を設定します。
四半期ごとや1年に1回など設定し、チェックするべきポイントなどをまとめておきましょう。
見直しの頻度の例
- 四半期ごと(3ヶ月に1回):FAQや操作ガイドなどの定期的なチェックを行います。
- 年間1回:企業情報、ポリシーページなど、大きな変更が少ない記事を見直します。
チェックすべきポイント
- 情報の正確性:古い情報やリンク切れがないかを確認します。
- フォーマットの統一:文章スタイルやレイアウトが統一されているかをチェックします。
- ユーザーニーズの変化:過去の問い合わせやフィードバックを元に改善が必要かを検討します。
更新の進め方
- チェックリストを作成
- 確認すべきポイントをリスト化し、リストに沿って効率的に進められるように作成します。
- 必要に応じて修正
- 誤字脱字や軽微な情報の修正を実施します。
- 関係者レビューの実施
- 変更内容を関係者に確認してもらい、問題がないことを確認します。
- 公開・履歴の管理
- 更新履歴を記録し、次回の見直し時に活用します。
ユーザーフィードバックの活用
サポートサイトは公開して終わりではありません。
より快適にサポートサイトを活用できるよう分析をしながら改善をしていく必要があります。
様々な観点からデータを収集し、今後の改善に役立てましょう。
フィードバックの収集方法
- 記事ごとの評価システムを導入を検討します。(「この記事は役に立ちましたか?」などの項目を追加するとよいでしょう。)
- 問い合わせフォームで意見や要望を募集できるように検討します。
- ユーザーの動線が分析できるツールの導入を検討します。(Googleアナリティクスなどでユーザーがどういった操作をして記事を閲覧しているか・どこの記事で離脱をしているかなどサイト内のユーザーの動きの履歴を分析することで、サポートサイトの改善をより詳細に検討することができます。そういった分析ツールをの活用を検討します。)
フィードバックの分析と対応
- 定期的に集計し、よくある改善要望をリストアップします。
- 修正の優先順位を決め、段階的に対応します。
メンテナンスの運用ルール
現在公開されている記事が最新の情報なのか、更新した内容はいつのものなのかなど、担当者が変更となった場合でもサポートサイトを問題なく運用できるようルールを設定しておきましょう。
記事の管理体制
- 担当者の明確化:各記事のメンテナンス担当を決め、責任を持って管理します。
- 更新履歴の管理:変更内容を記録し、過去の修正履歴を追えるようにします。
マニュアルの作成
- 更新作業の手順書を作成し、新しい担当者でもスムーズに作業できるようにしておきます。
メンテナンスした記事の管理方法
メンテナンスの運用ルールをもとに、記事を管理していきます。
誰が担当したとしてもルールに沿って管理をすることで、スムーズに運用することができます。
記事のバージョン管理
- 記事の更新ごとにバージョン番号を付与し、過去の内容を参照できるようにしておきます。
- 変更履歴を記録し、どのタイミングでどのような変更が加えられたかを追跡可能にしておきます。
アーカイブの管理
- 古い記事は削除せず、アーカイブ化して必要な際に復元できるようにします。
- 廃止された製品やサービスに関する記事には「アーカイブ」ラベルを付け、検索時に区別できるようにします。
記事の分類とタグ付け
- 記事ごとにカテゴリやタグを適切に設定し、検索しやすくします。
- 重要度に応じて「優先更新」「参考情報」「過去情報」などのタグを付与しておくと便利です。
アクセス解析の活用
- 記事の閲覧数や滞在時間を定期的に分析し、人気のある記事や不要な記事を把握します。
- アクセスが少ない記事はリライトや統合を検討します。
- ユーザーの動線が分析できる場合は、ユーザーがどのページで離脱しているのか、同じような記事の検索をしていないか(目的の記事にたどり着けていない可能性がないか)などを把握します。
記事管理に活用できるツール
- Google Docs / Notion:記事の下書きや履歴管理が可能です。チームでの共同編集が容易で、リアルタイムで変更を反映できます。
- Confluence / Wikiツール:ナレッジ共有に特化したツールで、企業内のドキュメント管理に適しています。
- Trello / Asana:タスク管理に優れ、メンテナンス作業の進捗を可視化し、優先順位を決めやすいのが特徴です。
- Google Analytics / Search Console:記事の閲覧数や検索クエリを分析し、改善すべきポイントを特定できます。
- GitHub / Bitbucket:記事のバージョン管理をコードのように行え、修正履歴を詳細に追跡できます。
それぞれのツールによって得意・不得意がありますので、サポートサイトの管理ツールとして使用しやすいものを検討するようにしましょう。
まとめ
サポートサイトの記事は、「都度更新が必要な場合」と「定期的なメンテナンスで問題ない場合」に分類し、適切に管理することが重要です。
また、メンテナンスした記事の管理方法として、バージョン管理・アーカイブ管理・タグ付け・アクセス解析を活用することで、より効果的な運用が可能になります。
さらに、Google Docs、Notion、Confluence、Trello、Google Analytics などのツールを活用することで、作業を効率化し、チーム内の連携を強化できます。適切な頻度でチェック・更新を行い、ユーザーにとって価値のある情報を提供し続けましょう。

この記事を書いたライター
鬼頭 舞
大手不動産会社に10年以上勤務し、企画・WEBマーケティング、広告運用など多岐にわたる業務を経験。これらの幅広いスキルと実績を活かし、現在はadishにてカスタマーサクセス業務に従事。顧客の課題解決に寄り添いながら、成果を最大化するための戦略立案やプロセス改善を手掛けている。顧客の課題をスピード感をもって解決する「即行動」を信条に、成功へと導くサポートを日々行っている。