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人の可能性を毀損させない。お客様の現実を変えるために活動を磨き、価値を届け切るCSチーム【株式会社KAKEAI様】

今回取り上げさせていただくのは、1on1・ピープルマネジメント支援クラウドシステム「Kakeai」を開発・運営する株式会社KAKEAI(https://kakeai.co.jp/)です。共同創業者であり、カスタマーサクセス(CS)チームを管掌されている取締役の皆川恵美様に、KAKEAI社におけるCSの取り組みや、CS人材のキャリアをテーマにお話を伺います。(聴き手:アディッシュ株式会社 武田)

 

Kakeai_Purpose

 

KAKEAI社の事業とCSチームのこれまで

ー貴社とサービス内容についてご紹介ください

当社は2018年の創業以来、ピープルマネジメントにおける課題をテクノロジーの力を使って解決することを目指し、活動してきました。『あなたがどこで誰と生きようとも、あなたの持つ人生の可能性を絶対に毀損させない。』というのが当社の定めるパーパスです。現在は、事業環境と働き方が大きく変化する中、職場の上司部下コミュニケーションの改善に向けて、1on1ツール『Kakeai』の開発・運営を行なっています。

自身がマネジメントで失敗した経験を振り返り、同じことが起こらない世界を作りたい、という代表の本田の想いが創業のきっかけです。私も企業の組織開発や管理職育成施策の企画や実行に従事した経験から、現場のマネジャーとメンバーの日常を支援するサービスの必要性を感じていました。そこで、KAKEAIに創業のタイミングから参画しています。

 

ー1on1という言葉は最近すっかり普及したように感じます。市場での変化をどのように感じていらっしゃいますか

『Kakeai』リリース当時、1on1はまだ外資系の一部などで「実践している人もいる」というような状態でした。潮目が変わった背景には、コロナ禍でのテレワークへのシフトによる新しいワークスタイルの台頭があります。当時は、オフラインで集まることが難しい状況下で、1対1のコミュニケーションの場への必要性が一気に認識されるようになりました。企業と従業員の結節点として、現場の上司部下コミュニケーションの意味合いが増しています。また、大手企業などに見られるジョブ型雇用へのシフト、キャリアの自律化も背景の一つです。従業員一人の視点に立った「個別」のマネジメントの重要性が高まり、1on1などによる継続的な対話は欠かせないものになってきています。

これらに加えて、会社と個人のパワーバランスも変化してきています。企業規模を問わず個々の従業員にとっての「ここで働く意味合い」を創り続けていくことが求められています。新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行し、従来の出社スタイルに戻る企業、引き続きテレワークを継続する企業とさまざまですが、上司と部下という組織内の最小単位のチームを強くするための取り組みとして1on1への期待はますます高まってきています。

 

ーCS組織を立ち上げた背景やこれまでについてお聞かせください

創業当初は、組織規模がまだ小さかったこともあり、セールスやCSと役割を分けず一緒になってお客様のご支援に向き合ってきました。まずは期待をいただきプロダクトをお客様にちゃんと活用していただけるよう伴走し、サポートに注力することが重要なフェーズだったためです。

プロダクトの成長とともにお客様も増えてきた中で、2022年1月にセールスやCSなどそれぞれの役割から活動を磨いていった方がより良く価値をお届けできるとの考えからチームを分けることにしました。CSチームは導入いただくお客様の広がりに応じて、現在では社員40名のうちの10名という規模になっています。

 

導入時の説明会開催や顧客インタビューの実施。当たり前の活動を磨き込んでいく

ー具体的な業務内容についてお聞かせください

導入中に1on1やサービスの利用について説明会を実施しています。また、導入後も窓口の方と定期的にコンタクトを取り、対話の定着と質の向上に向けた支援をします。

1on1の効用として特徴的なのは、現場が元気になったとか成長が見られるといった変化をお客様が肌で感じられることです。『Kakeai』の効果をヒアリングすると、早い場合には導入後1ヶ月くらいでも明確な手応えを感じていただけます。

また、他社での具体的な取り組み事例を知りたいという声も多いので、ポジティブな声や好事例は他のお客様にも展開させていただきます。一方でユーザーからの違和感や疑問点もCSメンバーが把握して社内で共有し、「お客様の利用イメージをもう少し具体化した方が良い」「プロダクトを変える可能性を考えよう」など、今後の改善に向けて何ができるか検討するサイクルを回しています。

 

ーLTVを高めるための施策として注力されていることはありますか

そもそも『Kakeai』が提供する価値は、経費精算や勤怠管理といった、事業運営上マストな業務や特定の職種に向けられたものではありません。だからこそ、「上司と部下の関係性の質が高まった」「業務が円滑に進むようになった」「対話を通じて組織内から新しい挑戦が出てきた」など、皆さんの現実が変わることがLTV向上と同じだと考えています。そのために、価値を届けられるような説明会や勉強会の開催、お客様にとって有益な好事例の展開という当たり前の活動を磨き込んでいます。

 

何のために1on1を推進するのか。ゴールを定め「ツールで現実を変える」ことにコミットする

ーCSチームの特徴や大事にされていることについて教えていただけますか

CSチームは、Kakeaiの価値をしっかり届けて現実を変えるチームです。私たちが最も大切にしているのは「ツールによってご利用いただく皆様の現実を変える」ことです。そのためにも、まずはどのような組織の状態を目指して1on1をやっていくのか、ゴールイメージの合意形成を重視しています。お客様の組織作りの方向性を浸透させていくためのサポートも私たちCSメンバーの重要な役割の一つだと認識しています。

お客様の組織においてより良い対話を1on1を通じて実現するために、導入時は説明会をしっかり行うようにしています。また、導入後にも座談会のような勉強会を企画・実施し社内へ浸透させるサポートを行います。従業員のエンゲージメントを上げる施策の一つとして1on1を実施するケースでは、実施率と満足度、トピックと対話の質の評価など『Kakeai』に蓄積されるデータの活用を提案することもあります。

 

ー組織運営において工夫されていることがあれば教えてください

今年の4月から「ベスプラ(ベストプラクティス)会」という社内のセールス、マーケ、プロダクトマネジメントなど他部署メンバーも交えたプレゼン会を週次で実施しています。テーマはアップセル・解約抑止・実施率向上の観点でCSのメンバーが自身の取り組み事例を言語化し、各自が発表します。

この取り組みには、他チームから見えにくいCSの活動を社内に共有すること、そして強制的に振り返る機会を持つことで成功体験を共通の知見にしていく狙いもあります。例えば3ヶ月間がむしゃらに取り組んである成果が出たとしても、振り返る機会がないとなんとなくやり過ごしてしまうものです。「たまたまやってみたら功を奏した」ということも含めて成功体験を言語化することで、再現性を持って次の支援に活かし、誰もが取り入れられるノウハウにすることができます。

またメンバーが急激に増える中で、同じ想いを持って取り組めるようなチーム作りも意識しており、縦・横・斜め、組織の枠を超えた1on1を頻繁に実施しています。横・斜めの1on1は、Kakeaiを使ってメンバーが自主的に取り組んでいます。大きな目的を実現するために専門性を持って分業し、協力しあって事業を進めていく上では、土台となる相互理解やお互いの状況の把握を前提としておいた方が全体・個人の双方の視点で「みんなのためになる」と考えています。

 

Kakeai_Minagaea_1

 

進化するお客様とともに、その未来を見つめていく存在

ー人材採用においてどのようなポイントを意識していらっしゃいますか

CSの役割は、『Kakeai』というプロダクトの価値をさまざまな状況にある企業・組織のユーザーの方に届け切ることにあります。1on1や『Kakeai』の利用を通じて、お客様の働く環境はどんどん進化していく。つまりCSメンバーは、お客様とともにその未来や可能性を見つめていくことができるんです。

採用においてCSの経験があるかどうかは重視していません。実際にCSチームは多様な経験を持つメンバーで構成されています。ただし全員に共通して言えるのは、パーパスへの共感、この事業テーマの下でお客様に価値を届けるのが楽しいと思えること、そしてお客様の日常を変えることにコミットする姿勢です。これからもパーパスに共感していただける仲間を増やしていけたら嬉しいですね。


ー皆川様が考えるCSというキャリアの魅力についてお聞かせください

CSという職種の最大の強みは、お客様を知っていることです。現場での肌感覚があり、相場観をわかっていること。これはビジネスにおける原体験として非常に重要です。

先ほど分業の話をしましたが、今後のキャリアパスという点でもCSの可能性は無限だと思います。実際の業務でもセールスやプロダクト、マーケティングと連携する場面があります。全体最適を実現するため、領域にとらわれずさまざまな活動に関わることができます。そうした経験から、別の職種に進む人もいればCSを極めていく人もいるでしょう。

CSメンバーが接するお客様の声や利用事例から、私たちがどのように価値をお届けできているのか。また、まだ価値をお届けできていない伸び代を再認識することができます。働く現場の現実を変える、というゴールへのアプローチは一つではありません。日々の当たり前にやっている活動からどのくらい示唆を得て具体的なアクションに落とし込めるか。そのチャレンジがCSの一番の面白味ではないでしょうか。


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