カスタマーサクセス成功への第一歩!基本のメール対応・管理術をご紹介
株式会社ラクス メールディーラー
2024.09.20
カスタマーサクセスの業務は多岐にわたりますが、顧客とのコミュニケーションの基本はやはりメール対応です。顧客との直接的なコミュニケーション手段となるメールは、サービス提供者に対する印象を左右する一方で、その管理を上手くできていない組織も少なくありません。
特にカスタマーサクセスは能動的な支援を行うため、必然的にメールを使う業務は多くなります。
メールの数に対して対応人員が不足し、「メールの見落とし」や「誰が対応するか問題」を経験したことのある方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、カスタマーサクセスのメール対応業務によくある課題から、それらを解決するためのメール管理方法、さらには印象を良くするためのメール作成テクニックまでご紹介いたします。
カスタマーサクセスのメール対応業務によくある課題
顧客と日々メールで多くのやり取りを行うカスタマーサクセス部門では、その返信や管理の煩雑さに頭を抱えている方も多いはずです。
担当者の振り分け作業だけでも時間がかかる上、返信の遅延や対応漏れが発生してしまうと、企業の印象を損ねるだけでなく、クレームに発展するリスクも抱えています。
ここでは、カスタマーサクセスのメール対応業務によくある3つの課題をご紹介します。
メールの見落としによる対応漏れ
メールの対応漏れは、ほとんどの方が経験したことがあるといっても過言ではないくらい依然として根強い課題といえるでしょう。
対応漏れが発生する主な要因としては、メールの受信数が多すぎることや対応を後回しにしてしまうことが挙げられます。
CCによる共有などで受信数が多いと、重要度の低いメールの中に重要度の高いメールが埋もれてしまい、見落としにつながってしまいます。
CCによる共有をなくすためには、代表メールアドレスを活用して受信するアドレスを1本化する方法があります(「メール共有・管理ツールを活用する」の章で詳しく解説しています)。都度メールを移動させる作業は発生しますが、メールの対応状況や重要度に応じてフォルダ分けする方法も効果的です。
対応担当者の振り分けに手間がかかる
メールを複数人で対応していると「誰が対応するか問題」はよく発生します。
特に1つのメールアドレスで問い合わせの受信・返信を行っている場合、対応担当者の振り分け作業が必要になります。
エクセルの対応管理表やメーラーのラベル機能で対応している方もいるでしょう。
今はこの管理方法で間に合っていても、契約数増加や事業規模拡大に伴って、リソースを圧迫するだけでなく振り分けの抜け漏れやミスを招く恐れもあります。
担当者の休暇中に状況がわからず代理対応できない
共有アドレスではなく、個人の会社用アドレスでメール対応を行っていると、メールの履歴を他の人が見ることができず代理対応できない問題が発生してしまいます。
チームメンバーのメーリングリストをCcに追加するなどしてメールを共有している場合でも、履歴を遡るのに時間がかかったり上手く検索できなかったりすることが要因で、過去のやり取りを一部把握できないまま代理対応せざるを得ない状況になってしまうこともあります。
過去の対応履歴を把握されていないことは顧客に不信感を与えてしまいます。また、履歴の確認に時間を要することで対応が遅れてしまう可能性もあります。
この課題を解決するには、複数人で対応する仕組みを導入し、顧客情報・対応履歴を共有するための仕組み作りが不可欠です。
複数人でのメール共有・管理方法
これまでご紹介した課題はすべて「複数人」でのメール対応時に起こりうるものです。ここでは、複数人でも抜け漏れなくメール共有・対応できる管理術を3つお伝えいたします。
フォルダやラベルを活用する
フォルダやラベル機能を活用することで対応状況や優先度の可視化が可能になります。
まずはフォルダを作成しましょう。対応状況で分ける場合は「未対応」「対応中」「対応済」などで分けると良いでしょう。
優先順位を決めて対応する場合は「至急対応」「後で返信」「対応不要」などと分けるのがおすすめです。
ただ、社内の運用方法によって最適な分け方は異なるため、運用にあったメールの分け方を見つけましょう。
フォルダをきちんと分けることで対応漏れや二重返信などのミスを防げます。後からメールを探す時も便利です。
GmailやOutlookでのメールの振り分け設定の方法についてはこちらの記事(メールの振り分け機能とは?Gmail・Outlookの設定と振り分けのコツ)で解説しています。
対応ルールやマニュアルを作成する
スタッフ間での対応ルールを最初に作成しておけば、返信漏れが減ります。対応が後回しになってしまう状況が避けられるからです。
例えば、「〇時~〇時まではメール対応に集中する」「重要度の高いメールには、確認した時点で対応する」等のルールを定めることです。
また、1つのメールアドレスで送受信する運用を行っている場合には、以下のようなルールを定めるのも効果的です。
- 管理者を決め、部門ごとにフォルダに振り分けをする
- 対応者は自分の部門のフォルダのみ対応する
- 返信後は必ず「対応済み」のフォルダに移動させる
このようにルールを作成することで、担当領域が明確になり、対応進捗状況も把握できるため、複数人でも漏れのない対応ができるようになります。
部門やチームごとにルールを統一することで、引継ぎや担当者不在時の代理応答がスムーズにできるようにもなります。
メール共有・管理ツールを活用する
複数人でのメール共有や管理に関する課題を解決したいなら、「メール共有・管理ツール」の利用がおすすめです。
メール共有・管理ツールとは、代表メールアドレスなどの1つのアドレスでメールを管理するようにし、そこで送受信するメールの担当者振り分けやリアルタイムのステータス管理ができるようになる仕組みです。これにより複数人でのメール対応が非常に楽になります。
例えば、株式会社ラクスが提供しているメール共有・管理ツール「メールディーラー」では、誰がどのメールに対応しているのかを自動で可視化します。それだけでなく、対応中なのか対応完了なのかのステータス変更やメールごとの担当者振り分けも自動で行われるので、チーム全員がリアルタイムに状況把握・対応することが出来ます。
メールの対応履歴も一覧で確認できるのでわざわざ検索して確認する必要がなく、代理対応も容易になります。
GmailやOutlookのような一般的なメールシステムでも、1つのアカウントを共有したり、共有フォルダの設定をすることで、メールを共有・管理できるようになります。しかし、これらは個人対個人のメールのやりとりを想定しているため、チームや部門で共有・管理するためには、細かい設定や社内の運用方法による工夫が必要です。
そのため、メールの共有・管理が簡単で、多機能な「メール共有・管理ツール」の導入がおすすめです。
企業の印象を良くするワンランク上のメール対応テクニック
メールの共有・管理が上手く運用されているだけでも企業の印象は自ずと良くなりますが、メールの文面もひと工夫するだけでさらに印象は良くなります。
ここでは、そんな印象アップのテクニックを3つご紹介します。
ご紹介しているテクニックの完全版は「企業の印象がグンとよくなるメール対応7つのポイント」から資料ダウンロード(無料)してご確認いただけます。
必要な情報を読みやすく整理する
メールのやり取りにおいては、情報が過不足なく正しく整理されていることが必要不可欠です。こちらが伝えたいことを読み手がストレスなく理解できるように、メール編集を行いましょう。
ストレスなく理解できるとはつまり、件名と本文の最初を読んだだけで何について書かれているメールかが理解できるということです。
例えば、クレジットカードの申し込みをしたものの手元に届いていないという問い合わせが届いた場合、下記のように返信するのが良いでしょう。
件名と本文冒頭にメールの目的を簡潔に記載することがポイントです。
画像引用元:企業の印象がグンとよくなるメール対応7つのポイント
ネガティブな印象を与える表現を避ける
メールでのやり取りは、相手の顔が見えないため文章から受け取る印象がすべてです。
そのため、言葉や表現1つを変えるだけでも相手に与える印象は大きく変わります。ネガティブな印象を持たれやすい表現はなるべく避けるようにしましょう。
例えば、以下のような表現は避けるべきです。
・上から目線の表現
<悪い例>
〇日までにご対応いただかないとキャンセルになってしまいます。
<良い例>
大変恐縮ではございますが、〇日までにご対応いただけない場合はキャンセルとなりますことご了承ください。
・あいまいな表現
<悪い例>
こちらの内容に変更すると、少し費用が発生します。
<良い例>
こちらの内容に変更すると、別途費用が5,000円かかります。
・命令口調
<悪い例>
9月10日までに書類を返送してください。
<良い例>
9月10日までに書類のご返送をお願いいたします。
信頼回復につながるお詫びメール構成にする
もし、顧客からサービスの不備や不具合に関する問い合わせメールが届いた場合には、早急にお詫びメールを送りましょう。
対応までのスピードも大切ですが、原因や再発防止、対応の詳細を記載することで顧客からの信頼回復につながります。
例えば、以下のようなお詫びメールが送れると良いでしょう。
画像引用元:企業の印象がグンとよくなるメール対応7つのポイント
まとめ
メール対応を漏れなく行うことは、カスタマーサクセスの基本です。
基本とはいえ、複数人でメールを管理する体制が整っていない組織も少なくありません。
その結果、気が付かないうちに顧客の不満が溜まっている可能性もあります。
カスタマーサクセス部門としてLTVや解約率などのKPIを追う必要はあるかもしれませんが、本記事でご紹介した方法で、まずは足元のメール管理から見直してみてはいかがでしょうか。
この記事を書いたライター
株式会社ラクス メールディーラー
「メールディーラー」は、メールの対応状況を見える化し、返信漏れや二重返信を防止するメール共有管理サービスです。問合せ管理のノウハウやメール対応に関するお役立ち情報の提供により、顧客対応に関わる方々の支援を行っています。