ジーニーがデジタルセールスルーム「Arch by Hicustomer」を事業譲受
小原良太郎
2024.09.20
ジーニーがarchを事業譲受しました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000363.000010742.html
デジタルセールスルームのarchとは
archはデジタルセールスルーム(DSR)です。デジタルセールスルームは、営業プロセスを効率化し、顧客とのコミュニケーションを強化するためのオンラインプラットフォームです。
このバーチャルなスペースでは、営業担当者がリアルタイムで製品やサービスに関する情報を共有し、顧客のニーズに合わせた提案や説明を行うことができます。ドキュメントやプレゼンテーションの共有など、さまざまなツールが統合されており、対面での営業活動に近い体験を提供します。
さらに、プラットフォーム上では顧客が自身のペースで資料を確認したり、質問を行うことができるため、必要な情報に必要なタイミングでアクセスできることをサポートし、販売者側にとっても、双方向のコミュニケーションを一元管理することで失注リスクを早期に検知し、受注率を向上させることができます。
参考:https://arch.hicustomer.jp/
archを開発・提供していたHiCustomerはカスタマーサクセス分野でいち早く起業したスタートアップで、「HiCustomer」というカスタマーサクセスマネジメントSaaSを提供していました。様々な課題の中から(詳細はこちらの記事から ハードシングスへの突入と脱出 )、新たなプロダクトとして生み出したのがarchです。
セールスからカスタマーサクセスへのハンドオフが適切に行われないと「話が違う!」ということが起こって問題化し、早期解約につながっていってしまいます。一方でそこに時間をかけすぎてしまうのも課題になります。デジタルセールスルームがあることで、セールスの顧客とのコラボレーションが円滑化されます。結果としてカスタマーサクセスもどのような形で販売されたのか、どのように理解されているのかが簡単に把握できるようになり、ハンドオフの簡易化、オンボーディングのスムーズなスタートがきれ結果としてチャーンレートも抑制されることが想定されます。
ジーニーとarch
ジーニーは広告ビジネス以外にマーケティングSaaS事業も行っており、その中でもGENIEE SFA/CRMは主力サービスとなっています。
参考:https://geniee.co.jp/datas/library_briefing/pdf/020240815120827_2r4lY.pdf
GENIEE SFA/CRMは営業管理ツールのため、様々な営業部門に導入されています。今回事業譲受したデジタルセールスルームは、SFA/CRMと横続きのため、SFA/CRMのクロスセルとして展開されていくのではないでしょうか。
なおデジタルセールスルームとしては他に下記のサービスがあります。
- openpage | 購買体験を革新し受注率向上に繋げるデジタルセールスプラットフォーム https://www.openpage.jp/
- DealPods | 日本初のデジタルセールスルーム https://deal-pods.com/
この記事を書いたライター
小原良太郎
アディッシュの執行役員経営戦略本部長。経営戦略やマーケティングなどを担当。前職ではMarTech SaaSでマーケからカスタマーサクセスまでマネジメント。