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顧客接点の種類とは?2つの戦略と手順を解説

これから顧客接点を強化しようとお考えの方の中で、顧客接点には一体どういった種類があるのかわからず、お困りの方も多いようです。そこで、本記事では、顧客接点の種類について解説します。この記事を読めば、強化に必要な戦略や手順だけでなく、注意点や成功した企業の事例もわかるようになります。

顧客接点とは?

顧客接点とは「企業/お店が顧客と関わる場所や手段のこと」です。タッチポイント、コンタクトポイントと呼ばれることもあります。店舗での接客はもちろんのこと、コールセンターとのチャットで交わすやり取りも顧客接点の1つです。従来はテレビCMやチラシ、店舗での営業など顧客との接点が限られていました。しかし、近年はインターネットやスマートフォンの普及によりWebサイトやアプリ、SNSなど顧客との接点が多様化しています。

 

顧客接点の種類

顧客接点の種類は、オフラインとオンラインの2つに分けられます。

 

オフライン

オフラインの顧客接点を購入前・購入時・購入後の3つに分けると次のようになります。

  • 購入前・・・会社のパンフレット、チラシ、カタログ、展示会、セミナー、看板、電車の広告、雑誌の広告
  • 購入時・・・店舗での接客、営業活動 
  • 購入後・・・実機の保守/メンテナンス

 

オンライン

オンラインの顧客接点を購入前・購入時・購入後の3つに分けると次のようになります。

  • 購入前・・・Webサイト、Web広告、メルマガ、口コミサイト、オンラインセミナー
  • 購入時・・・ECサイト、オンライン商談、コールセンター
  • 購入後・・・お問い合わせ窓口や相談窓口におけるカスタマーサポート、アフターフォロー

最近では、上記に加えてSNSやアプリを活用して顧客接点を作ろうとしている会社もあります。

 

顧客接点の強化が求められる4つの理由

顧客接点の強化が求められる理由は、主に下記の4つがあげられます。

  • 新規顧客を獲得しやすくなるため
  • 顧客ニーズを収集しやすくなるため
  • 顧客対応の質を向上させられるため
  • 自社の認知度・ブランド価値を高められるため

 

新規顧客を獲得しやすくなるため

顧客接点を強化すると、チャネルに合ったターゲット層との接点を作ることができます。なぜなら、企業/お店が顧客と関わる場所や手段が増えれば、顧客接点の種類に応じた新規顧客の獲得に繋がるからです。しかし、この場合ターゲットによっては新規顧客の獲得には直結しないので注意が必要です。

例えば、10代の顧客をターゲットとしていて、既にSNSで顧客接点を持っていた企業が、新聞を活用して新たに顧客接点を持とうと増やしても、新聞を読む若い世代は少ないため厳しいものがあります。顧客接点は強化することで、顧客接点の種類に合ったターゲットとの新たな繋がりを創出することができます。これは自社サービス購入の見込みがある顧客を取り込みたい企業にとって、新規顧客を集客する絶好のチャンスです。新規顧客を開拓したい方は顧客接点を強化しましょう。

 

顧客ニーズを収集しやすくなるため

顧客と接触する回数と接点の質が高ければ、顧客が何を求めているのかが次第に見えてくるようになります。顧客ニーズに合った商品を提供するために、企業が最初にしなければならないのは相手を知ることです。顧客接点の強化によって明らかになった顧客ニーズを商品やサービスに反映すれば、顧客満足度を高められます。

 

顧客対応の質を向上させられるため

顧客接点を強化するためには、ターゲット顧客に満足してもらう必要があります。そのためには、自ずと顧客対応の質を上げるという判断になると思います。顧客対応の質が上がると、良い体験をした顧客がSNSでそれを発信する機会が増えます。この発信を見た人が、興味を持ち、見込み顧客となるケースは少なくありません。なぜなら、顧客との向き合い方を見つめ直すことで、顧客が自社に対して抱く印象が良いイメージへと変わるからです。集客したい方は顧客に対する応対の仕方を見直すようにしましょう。

 

自社の認知度・ブランド価値を高められるため

SNSやWebメディアで自社に関する情報を発信することで、より多くの注目が集まり、イメージアップに繋がります。たとえ顧客ニーズに合った商品を展開できていたとしても、自社の存在が知られていなければ収益には繋がりません。自社の商品やサービスを世に広めたい方は、多くの人々の目に触れるように顧客接点を強化しましょう。

 

顧客接点を強化する2つの戦略

顧客接点を強化するにあたって、実施すべき戦略が2つあります。

 

新たな顧客接点を創出

顧客接点を強化したい方は、顧客接点の種類を増やすようにしましょう。例えば、お店を1つしか出していない会社が認知度を上げて顧客を集めるためには、次のような形で顧客接点の種類を増やすことが求められます。

 

  • 店舗を増やす 
  • 多種多様なWeb広告を出稿する 
  • 自社サイトを立ち上げる
  • SNSを運用する
  • アプリを制作する

 

上記のような取り組みをすることで、これまで自社のターゲットであるのにも関わらず取りこぼしていた層の新規顧客を獲得できます。

 

既存の顧客接点の質を高める

顧客接点を強化したい方は、既存の顧客接点の質を見直すようにしましょう。例えば、既に何店舗かお店を経営していて、今よりもさらに認知度を上げて顧客を集めたい会社の場合、次のような形で顧客接点の質を増やすことが求められます。

 

  • 顧客対応の質を高める
  • チラシや広告のデザインを見やすさ・わかりやすさを追求したものにする
  • 見込み顧客の心に刺さる投稿ができるSNS担当者を配置する
  • DMで顧客の好みに合う商品を勧める

 

上記のような取り組みをすることで、顧客の自社に対する信頼や愛着が一層強まり、既存顧客の満足度が上げられます。

 

顧客接点を強化するための3つの手順

顧客接点を強化するには、次の3つの手順を踏む必要があります。

 

手順1.ペルソナを設定する

顧客接点を強化する際には、まずペルソナを設定しましょう。ここで言うペルソナとは「年齢や性別、職業、住まいなどの詳細なユーザー像」です。ペルソナを設定することで、明確なユーザー像が浮かび上がってきます。

 

手順2.カスタマージャーニーマップを作成

カスタマージャーニーマップとは「顧客が商品やサービスを認知してから、実際に購入に至るまでに辿る道のりのこと」です。作成することで、企業は適切なタイミングで顧客に訴求できるようになります。

 

手順3.顧客データを一元管理する

実店舗での顧客の行動や購入履歴とオンラインショップでの購入履歴をドッキングすれば、店員は顧客のニーズに合った最適な提案ができます。逆に、実店舗とオンライン上の顧客データを別々に管理していると、顧客好みの商品をおすすめすることは難しくなります。このように、顧客データを一元管理することで、顧客に関する情報の精度が高まります。そのため、一人ひとりの顧客に合った提案ができるようになります。そして、顧客の心をつかむことができれば、リピーターになってくれる可能性も出てくるのです。

顧客接点を強化する上での注意点

顧客接点を強化する際、注意しなければならない点が2つあります。

 

時間や金銭的コストがかかる

顧客接点を強化して上手くいけば、集客に繋げられます。しかし、強化するにあたって顧客接点を管理する人的リソースが必要になってきます。各タッチポイントに担当者を配置することで、新規顧客の獲得や既存顧客の満足度向上といった成果を見込める一方、時間や金銭的コストもそれなりにかけなければなりません。

 

複数の顧客接点をまんべんなく強化する必要がある

顧客接点を強化する時は複数のチャネルにおいて隔てなく量を増やしたり、質を高めたりすると良いです。なぜなら、現代は多種多様な情報で溢れかえっており、訴求したい顧客層にアプローチするのが難しくなってきているためです。顧客接点を強化する時はWebサイト、広告、SNS、アプリ、CMなど複数のチャネル(流入経路)を横断的に活用するようにしましょう。その際、顧客接点の強化には多くの時間・コストがかかるため、自社のリソースを考慮し、注力するべきチャネルを厳選することが求められます。

 

顧客接点の強化に成功した2つの事例

顧客接点の強化に成功した企業の事例を紹介します。

 

無印良品

無印良品は実店舗とオンラインの垣根を超えたO2O(Online to Offline)の施策に力をいれている企業の1つです。2013年からMUJI passportという独自のスマホアプリを導入していて、代金の支払いに使えるマイルは、商品の購入時、店舗へのチェックイン、口コミ投稿で貯められます。また、ネット会員にメールでクーポンを配布するといったキャンペーンも実施しています。こうした取り組みが功を奏して、2021年には国内ダウンロード数2400万を突破しました。

 

スターバックスコーヒー

自宅でも職場でもないサードプレイス(第三の空間)の提供を実現しようとしているスターバックスは、顧客にコーヒーだけでなく感動するユーザー体験を提供することで成功を収めています。居心地の良い空間を徹底して追及しているため、注文時だけでなくいつでも店頭スタッフが温かい接客で迎え入れてくれます。

 

まとめ:顧客接点は種類が数多く、強化すれば顧客を集客できる

今回は顧客接点について解説しました。顧客接点とは「企業/お店が顧客と関わる場所や手段のこと」です。インターネットが普及する前は、店舗での接客を始めとするオフラインに限られていましたが、近年はWebサイトやアプリ、SNSといったオンラインが登場するなど多様化しています。強化することで集客力・認知度アップを期待できるため、今では多くの企業が新たな顧客接点の創出と既存顧客との接点の質を向上させることに力を入れています。

強化する際には、3つの手順(ペルソナの設定→カスタマージャーニーマップの作成→顧客データの一元管理)を踏むようにしましょう。今回取り上げた事例のように、顧客接点の強化に成功しているのは、接点となる媒体やチャネル(流入経路)によって特性が異なることを理解している企業です。見込み顧客を集客したい方は、顧客接点の強化に向けて動き出してみてはいかがでしょうか。


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